秩父の山「両神山」(平成13年10月5週)
 朝6時、目を覚ます。宿の窓を開けると、快晴である。ここは秩父の山奥。はるかむこうにちょっとトガッた山が見えるのが、両神山であろうか。
 早速、カジュアルのシャッツを着て散歩に出る。10月末であるので、もう寒さを感じる。しかし、早足で歩くと、次第に体が温まる。村道は整備され、観光用の遊歩道の案内板がある。その案内にそって歩く。林や野の中を広くきれいに舗装された道路が続く。往復1時間ほど歩いたが、すれちがった車は1台であった。途中、中年の男性が犬を連れて散歩しているのに出会う。「おはようと」と自然に相互に言葉が出る。
 村落はぽつりぽつりと点在している。ある村落で中年のおばさんが新聞の束を持って、歩いて配っているのに出会う。また「おはよう」である。都会のように、新聞配達が配っているわけではないようだ。しかし、これだと、どの家庭でどの新聞をとっているかは皆分かることになる。おそらく新聞社は1社だけではないか。そんなことが頭をよぎる。
 7時半に朝食なので、7時にもどり、露天風呂に入り、多少汗ばんだ肌を洗い流す。
 8時半に会社から迎えに来る予定だ。予備審査の準備の支援である。
 両神山とは神秘的な名前であるが、2つの神をまつったことから来ているようである。深田久弥の日本百名山の1つである。深田久弥がこの山を選んだのは、秩父の山はおとなしいのに、この山だけけわしいからだという理由のようだ。有名になったためか、宿のフロントにその登山道の1つが通行禁止になったという掲示があった。その登山道の一部が私有地で、地主が多くの登山客の捨てたものに困り、ついに歩行禁止の処置をとったとのことである。