| 企業改善の支援のための移動の多い仕事を始めて、今年で32年目となる。移動中の列車や航空機、宿泊先などでの息抜きの読書は、自然に手軽な文庫本が選ばれる。20年ほど前に、ある地方の会社の改善に1年間、特急で3時間、毎月通ったが、車中で大仏次郎の「天皇の世紀」17冊を文庫本で全部読むことが出来た。司馬遼太郎の「街道をゆく」の文庫本43冊はまだ、完全に読み終わっていない。しかし、出張先に関係ある個所は読んでいる。出張が多い栃木、茨城、埼玉、静岡などが「街道をゆく」にないのは残念である。「大菩薩峠」は途中まで進んだがあまり興味が湧かず、諦めた。 |
| 最近、ハリーポッターの本と映画が有名になっているが、似たような大人のファンタジーとして、1975年頃、「指輪物語」というこれもスケールの大きい物語の文庫本が出て、6冊を全部読んだ。そうしたら、この特撮アニメ映画が公開されたので、20年ぶりくらいで、わざわざ劇場映画を見に行ったことがある。しかし、雄大な物語なので、大変な製作コストがかかるらしく、前編・後編と分かれた。しかし、前編だけで終わり後編はついに製作中止となった。今度、ハリーポッターの人気にあやかり、「指輪物語」も映画化されるそうである。これがコンピュータグラフィックで製作されると面白いだろう。 |
| しかし、肩のこらない読み物としては、推理小説が一番よい。サラリーマン時代に、社内誌に自作の推理小説を連載したことがあるくらい好きである。ホラー物は神経によくない。サスペンスが良い。最初は、松本清張のものをほとんど読んだ。この数年は、外国物が多くなり、毎年の外国ミステリーのベストテンものに対象が変わってきた。イギリスのロバード・ゴダートの「千尋の闇」をこうして知った。一挙にファンになった。彼のサスペンスには、名探偵は登場しない。2転3転し、過去にも展開するストーリー性での勝負である。文庫本にすると上下2巻になっている長編ものが多いが、飽きない。出張先のホテルで、つい、夜遅くまで、読んでしまう。実にうまいストーリー展開である。サッチャー首相の後のムーア首相もゴダ―ドのファンであるという。イギリスには、戦前、サマセット・モームというベストセラー作家がいて、ストーリー展開がうまかった。最後どんでん返しがある。イギリスにはそういう伝統があるのであろうか。 |
| ゴダードのミステリーは、すでに 文庫もので「千尋の闇」「リオノーラの肖像」「闇に浮かぶ絵」「蒼穹のかなたへ」「さよならを言わないで」「鉄の絆」「閉じられた環」「日輪の果て」「惜別の賦」「永遠に去りぬ」などがあり、全て読んだ。今年、また新しい作品が出版されるそうである。楽しみにしている。 |