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上記のタイトルで、先月の「文芸春秋」に山田東京学芸大学助教授の評論が載っている。そこには、今年、70歳を迎える人がいかに近代の日本史上、特殊な経験をしたか述べている。良い着眼点である。私は今年で70歳である。家族で「古稀」の祝いをしたところである。今、NHKでやっている特集の「プロジェクトX」世代でもある。戦後の中小企業で、井川のソニー、本多宗一郎のホンダに代表されるように、先駆者の思想を技術的に実現した世代である。
氏は、この世代は「日本全体が貧しく混乱した中で生まれ育ち、日本が豊かになるとともに年を重ね、日本経済が苦境に至る時期には引退しているという意味で、世界史的に見ても、珍しいライフコースを辿っている。」と述べている。確かに、私より10年くらい先に生まれた世代と、10年後に生まれた世代では、たった前後10年くらいの違いで体験が大きく違う。だから、基本的な考えが違うことがある。
山田助教授によると、今の日本経済の停滞問題は、この世代が築いた「家族主義」「システム依存主義」で甘やかした子供を作ったことが大きな原因であるという。
しかし、私の経験では、これはちょっと当たらないように思う。いい例は石原慎太郎である。彼は、私より1つ下であるが、スパルタ教育だの男はしっかりせよなどと、子供に独立心を強調してきた。私も、あまり、親切な教え方はしないほうである。自分の体験から自己流でもいいから自分で考えることを重視する。道元禅師が、自分が百歳で、相手が7歳の童子で自分より良い意見を持っているなら、伏して教えを請うべきであると言っている。その考えに立つほうである。
今、日本の経済問題は、世界第1位だった社会主義国家(第2位はソ連)の崩壊なのである。トヨタ、ホンダ、ソニー、ヤマト運輸などが強いのは、その社会主義に反抗してきたからである。社会主義産業である金融、土木建設などの非効率が社会コストを高くし、多くの製造業は、中国に逃げ出し、日本経済の足を引っ張っているのである。
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