94才で現役
(H18年1月4週号)

教育テレビで日野原重明氏の長寿の秘訣という番組を4日連続でやっていた。

氏は、今、94才であるが、分刻みの多忙な生活をしている。聖路加病院の理事長であるが、名誉職ではない。実務もしている。会議が朝、7時半からあるというから、朝食は牛乳とジュース類で終わりである。食事は、少食であるが、タンパク質をとっている。週、何回かはビフテキを食べる。体重は若いときから62キロ前後を維持しているという。
腹八分目というが、年令とともに、七分目、六分目と落とすべきであるという。現在は1300キロカロリーで、毎日、体重を測定し、多いと調整するとのこと。

ビルの階段をあがるのに、エレベーターやエスカレーターは使わない。階段を2段ずつ登る。降りるときも早足である。歩く姿勢がシャンとしている。シャベリも明快で老人らしくない。だから、講演が多い。徹夜に近い仕事もやるらしい。
そのためか、簡単な体操を毎日やる。いろいろな筋力をつけるためである。
寝るのは下向きの腹ばいである。これが健康に良いという。

氏は、5年前に「新老人の会」を作り、75才以上で元気な人を集め、交流をしているという。75才から、全く新しいことを始めることをすすめている。
氏も、88才のとき、はじめてミュージカルに挑戦し、脚本を作り、自らも出演している。

最近の医学の進歩で病気があっても正常な生活ができるチャンスが増加しているから、健康に生きるとは、病気がないことでなく、これと、うまく付き合って、正常な生活をすることだという。一病息災である。

人生を長く生きると、いろいろな経験をする。楽しいことも多くあろうが、長生きしなければ経験しないですんだ苦しいことも多くあろう。氏は、長生きは、それらの経験の蓄積であり、人としての成熟であるとみる。

これから到来する日本社会初体験の老齢化社会を悲観的にみることはないのではないか。氏の考えを生かし、前向きに考え、人生経験を豊かにして、老いてますます積極的な老人が増加することを期待したい。