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2、3ヶ月前に、国立国語研究所で「提案する外来語の言い換え」を発表して、新聞に載った。この中で、ISO9000に関係する言葉は、アウトソーシング(外部委託、業務委託)、コミットメント(関与、約束、確約)、トレーサビリティ(追跡可能性)、フォローアップ(追跡調査、補足改善)である。また、ワーキンググループ(作業部会)もある。括弧内が言い換えを推奨する日本語である。
そうするうちに、「文芸春秋」は3月号で日本語特集を行った。書店でさっとみたら、堺屋太一氏が、明治維新の先人と比較して、現在の外来語の氾濫は、日本人の知性の低下を示すものであると警告していた。
スピルバーグが監督した映画の「プライベイト・ライアン」も題名を訳していないのは怠慢であると誰かが批判していた。多くの人はこの「プライベイト」を「個人的な」という意味の日本語と思うだろう。しかし、そうではない。これは米語で特殊な意味がある。兵士の最下層の位を示す言葉である。だから、日本語に訳すと「兵卒ライアン」とか「ライアン2等兵」である。この最低ランクの2等兵一人を無事に連れ戻すために、何人かの兵隊が倒れ、最後に大尉まで戦死する。プライベイトの「兵卒」「2等兵」という意味は、この映画を根本的に理解する重要な言葉であるが、訳していない。
確かに、明治維新のとき、多くの先人は、外来語を訳して日本語を作り出した。「切手」という言葉もそのとき考え出した新日本語の1つである。スタンプを明治の人は使わなかった。
トヨタは、「かんばん」「あんどん」「ふんどし」「内段取り」「外段取り」「にんべんのない自動化」「ポカヨケ」「だんご生産」など、日本語の日常用語を積極的に使って、その生産方式の独自性を確立した。
品質管理も戦後すぐに、「ばらつき」「3種の神器」「7つ道具」という言葉が考え出されて、現場に拡大した。しかし、今のISO9001:2000はその直訳用語や訳さない英語に、現場は、頭を痛くしていて、戦後の伝統は消えた。
その意味では、たしかに、外来語の氾濫は、日本の独創的な知性の喪失なのかもしれない。
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