富士山の日(H16年3月1週号)

2月23日、東海1号で、朝、静岡に行く。実によく晴れている。吉原あたりから、雄大な富士が大きく見える。ちょっと、頂上あたりに小さな雲があるが、気にならない程度である。
その夜、泊まった静岡地方のホテルでテレビを見ていたら、2月23日は、223をフジサンと読んで「富士山の日」になっているのだということを知った。
丁度、2月のこの頃は、裏日本と違い、東海地方は天気がよく、かつ、富士山は、上のほうが雪をかぶっているので、夏の富士山よりきれいである。だから、偶然の語呂合わせとは言え、2月の日を富士山の日にするには最適である。

その前日の2月22日の日曜日だと記憶するが、静岡テレビ朝日開局25周年とかで片岡鶴太郎の東海道中を旅行するテレビ特集番組があった。彼は、絵でも有名である。彼は、原で自ら富士の絵を描く。東海道で原が一番、富士に近いのだという。

東海道五十三次は、広重の絵が有名であり、当然、富士山の絵がいくつかある。この雄大な山を描くために、広重は、富士山の頂上を絵の枠からはみ出させて描いたものがある。
もっとも、最近の研究では、広重は、実際には東海道に行ったことはないのだという説があるという。

片岡鶴太郎が子供の頃から心酔しているという版画家の棟方志功は、広重に倣い、東京から大阪までの道中の絵を64枚残しているという。彼が原で富士を描いた絵は黒一色であり、画面一杯に黒が広がる。要するに、広重同様、山の眺望が裾野まで入るため、大きすぎて、1枚の絵にキチンと入らないのであろう。鶴太郎も挑戦するが、なかなか1枚の紙に入らないので悩んでいた。
新幹線の新富士駅あたりで見る富士は、正確に言うと対象でない。右側のスロープの途中にコブがあるのが気になる。これが原や三島など、東よりの位置から見た富士は見事に左右対称である。

静岡地方の冬は、暖かい。雪が積もったことがほとんどないらしい。この点、ドカ雪は東京や横浜で時々あるのと違う。しかし、静岡地方は冬の風がすごい。2月23日は特に、ひどい強風であった。この風と近づく地震さえなければ、静岡地方は暮らしには最高の地であると言われる。富士山も上のほうは風がすごく、積もった雪が吹き飛ぶことがあるという。