| 鶏のインフルエンザは、ようやくやんだのであろうか。この現象は、鶏の大量生産化と関係しているようだ。
大量生産時代の鶏には、2種類ある。卵を生むことに専念する鶏と、食用にする鶏である。
30年位前に、この食用鶏のコスト低減のため、コンサルティングをしたことがある。
工場は、毎日、約2万羽の鶏を殺して肉にする。そのため、約数十万羽の鶏が、処理工場を囲む鶏小屋で飼育されている。
コストの半分は、餌のトウモロコシである。だから、できるだけ、少ない餌の量で、多くの肉がつけば、コストが下がる。したがって、鶏小屋は、開放した窓がなく、暗い。運動しないように、適切な場所にトウモロコシのトレイと水路がある。「食っては寝る」だけにして、トウモロコシをできるだけ運動エネルギーに変えないで、肉に転化する。
この会社の社長は、ある大手商社からの天下りであったが、「当社は、植物性たんぱく質を動物性たんぱく質に変換する工場である。」と言っていた。まさにその通りである。
「飼料効率」という数字があり、投入した餌の量と変換した肉量を評価するのである。
鶏は、メスは45日くらいで成人する。後は、いくらトウモロコシを食べても、肉はつかないから、殺し時である。オスは65日である。したがって、ヒヨコを鶏小屋に入れるとき、メスオスを分けて入れることが、コストダウンの1つのポイントであった。オスメスの鑑別士がコストダウンに重要な役割を持つ。
このように、食肉用の鶏は、密室状態なので、本来、インフルエンザにはかかりにくい環境にいるのである。一方、卵専門の鳥は、明るい開放的な小屋にいる。団地のような階層になった棚に多数いる。これは、開放的だから、インフルエンザにはかかりやすい環境にいる。
鶏のインフルエンザも、このような大量生産化で、大量の被害になりやすい。
「飼料効率」は鶏が一番効率的である。穀物2に対して、肉が1である。豚は3で1、牛は5で1と言われている。肉食が牛に移るほど、穀物餌の消費は急速に増加する。
ソ連時代のロシアで、穀物不足が起きたことがある。それは、食の高級化で、牛肉の消費量が急増したのが原因であったという。不作ではなかったのである。
昔の日本人のように、米を主食にして、天然の魚を食べているのは、飼料効率上は一番理想的であるかもしれない。
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