外国人労働者
(H16年4月4週号)

日本の組立外注で、よく見かけるのは、若いアジア系の外国人労働者が結構多いことである。特に、中国人は日本人と顔が似ているので、よく分からないことが多いが、ときどき、気がつくことがある。賃金が安いことと、よく働くせいであろうか。

これらの中国の若者は中国から学習がてら働きに来る場合、1年目は研修生、2年目は実習生となるのだという。実習生になると厚生年金を負担するようになるという。これら中国人は、大体、長くても数年で中国に帰るから、日本の厚生年金をもらうはずはない。健康保険は、本人が日本にいる場合に、利用できるから、意味があるが、厚生年金のほうは、理屈に合わない。日本の現在の年金受給者は、これらの中国の若い人からの年金も得ていることになる。

最近、中国に行った組立作業が、日本に戻っている例に出会うことが多い。それは品質の問題で、賃金が安くても合わないらしい。
ある大手企業が部品組立を外注から引き上げて、中国生産に切り替えた。しかし、その組立品は、また、その日本の外注に来て、全数検査をしているという。不良が続くので、かえってコストアップとなっている。
不良が多いと、日本本社から中国工場に文句が行く。そうなると、出向している日本人の管理者が必死に現地人を指導する。あまり、叱るとやめてしまう。不良はなかなか減らない。ある日本人の出向管理者は、ついに、板ばさみになり自殺したという。

そこで、また、日本人的な気質のタイとか、ベトナムが見直されてきているようだが、何か、日本企業の経営的に一本筋がないような感じである。うろうろするコストが大きい。

ある中小企業の日本人経営者が、中国でも会社を運営していたが、「中国では、女性のほうが信頼できる。それに優秀である。女性をうまく使える日本人経営者が成功する。」と言っていた。

「文芸春秋」の今月号で、伊藤忠商事の丹羽社長も「中国ビジネス成功への10カ条」という中で、第3条で「中国は完全な男女平等社会である」としている。
これはタイでも同じである。日本だけ、男社会で、東南アジア圏では特殊なのであろう。

ところで、どこで読んだか忘れたが、われわれは、アジア系の人を「外国人」と呼び、欧米系は「外人」と呼ぶという。そういえば、使い分けをしているような気がする。