| このコーナーで、2週間前にイラク人質問題をとりあげたが、その後、この問題の発端となった事実とは無関係に、マスコミでは、「自己責任」という話題に転じて、別な話題に拡大しているようだ。
大体、産経新聞の産経抄コラムの筆者が、最初、自己責任を言い出したのは、遠慮がちであった。それを書いた筆者は、最初は、そんなことを書いたら、世間から相当なバッシングを受けるだろうと思っていたくらいである。その内容も最初の家族の記者会見を見て、何から何まで政府が悪いのでなく、政府の警告を無視して行った以上、家族は、まず、その無謀さを反省して、それから政府の助力を要請すべきではなかったかと、問題を投げかけただけであった。
ところが、意外や、多くの賛成意見が寄せられた。
その頃、並行して女性人質の高遠さんへがホームページを持っていたので、アクセスは1日半で十数万あり、掲示板には、圧倒的に批判が多かったという(彼女は本を出しているので、注文が殺到しているという)。
要するに、この問題は、多くのマスコミでは、最初は自己責任を問題にしていなかった。それは背景に自衛隊のイラク派遣への反対で論陣を張っていたからであろう。
産経新聞だけ、小さいコラムで、恐る恐る自己責任を問題にしたくらいである。
ところが、大衆が、それとは別に、インターネットなどで、騒ぎ出したのである。それも、国際貢献が悪いとか、親が子供を人質にとられたら感情的になるのは親として当たり前だとかという大げさなことでなく、最初の記者会見での違和感だけの問題であった。
もし、最初の記者会見で、家族が、はじめに軽率な渡航で迷惑をかけたことを詫び、しかし、政府になんとか救助してくれるように要請していたら、自己責任の話題など、問題にならなかったであろう。
その後、家族も気がついて、ちょっと、無謀な計画であったと謝っている。それで終りである。
ところが、外野でマスコミ評論家が騒ぎ出し、最初の事実と全く異なった議論の展開になった。
政府の方針に反対した者に対しても、一旦、人質になったなら、政府は救うべきではないかという人もいたが、実際に、政府は副大臣まで飛び、努力をした。人質を救うには、政府はイラク情報に薄いという批判があった。しかし、だから、十分な救援の責任をもてない地域だから、事前に警告をしているのである。
私の息子が、小学生のときのことである。学校の窓ガラスに珍しい蝶が止まっていた。息子は、捕まえようと思い、蝶を叩いた。力の調整を間違い、ガラスが割れ、運が悪いことに、割れたガラスの大きな破片が足に落ち、足を切り、出血した。
丁度、私は家にいたが、学校から電話がかかってきて、病院にとんだ。先生がついていた。ケガの理由を聞いて、私は、息子に言った。「どのくらいの力で叩くと、ガラスが割れることぐらい、知らなければダメだ。幸い、ひどい怪我ではない。これでこりたら、これからガラスを叩くとき、力を調整することを学べ。そして、こんなお前のへまなために、先生や親に迷惑をかけるな。」と息子に文句を言った。
付き添いの先生は、私の言動を見て、唖然としていた。「学校の管理責任だ。」といきなり言われると思ったからであろう。当時、そういう親が多かった。先生は当てが外れた顔をしていた。 |