| 日経マスターズ12月号で、西鉄ライオンズ全盛時代の遊撃手で3番バッターであった豊田泰光氏の談話が掲載されていた。
豊田氏は、日本の野球界をダメにした一番の原因は、権力志向に走ったことだという。野球人の最終目標が監督やコーチになってしまった。だから、選手は、その指示通り動かなくてはいけない。
新庄選手が阪神時代、練習に遅刻したら、バッティング・ケージの後ろにユニフォームのまま正座されたという。このようなことがあるから、新庄は、六億円の契約をけって二千万円でアメリカへ逃げた。野茂もイチローも松井も日本が嫌になったからだという。
豊田氏は、野球全体の改革が必要だとしている。選手の指導も画一的なハードな練習を強制する。これは、武術家の甲野善紀氏も同じことをいっていた(この項目の「怒鳴るスポーツ訓練:H16年7月2週号」参照)。
最後に豊田氏の言ったことは、今の日本をあらわして象徴的である。
「野球はダメだなんて言っている暇はないはずなんですよ。野球もダメだという話をしなきゃあね。」
おりしも、ニュースでは、税制調査会が、増税の答申を総理に提出した。いよいよ1500兆の借金の先延ばしがきかなくなってきた(この息抜きコーナーの“「郵貯崩壊」を読む:H16年11月2週号”参照)。
ワイドショウでは少女の殺人、親殺しのニュースが続いていた。
一方で、自民党の橋本派への1億円献金で、おかしなシナリオが進んでいる。
日本政治も、日本式野球も、戦後教育も、構造改革が必要である。それは、日本式「談合・天下りISO」(アジア式かもしれない)にも言えるだろう。
今まで、小泉構造改革は中途半端である。プロ野球は、IT業界が、その構造改革を始めようとしている。ここは、突破口を開けるだろうか。小泉構造改革のように、「野球も」中途半端な改革に終わるのであろうか。 |