ダイヤモンド社の「ハーバーとビジネスレビュー」3月号はリーダーシップ特集である。
その中の記事で、危機管理に関連して興味ある記事があった。
アメリカの2001年の9.11同時多発テロで、貿易センタービルが倒壊し、多くの死者を出した。
しかし、南棟のモルガン・スタンレーの社員2700人は、最初の航空機の直撃から、すぎに非難を開始し、2機目がこの南棟を直撃するまでの15分の間に、ほぼ全員がビルから退避したという。
貿易センタービル内で、このような緊急事態に備え、定期的な避難訓練を社員に義務づけていたのは同社だけであったという。これは、同社のスコット社長の強いリーダーシップによるものであり、しかも、緊急事態に備え、予備のオフィスを3つ確保していたという。
9.11までは、スコット社長のこのような緊急事態への対応策は異常なものと思われていたが、9月12日以降は、天才的な対応策であると評価されたという。
これは、常人では理解できない意思決定である。当の本人も、論理的な説明は不可能であろう。
おそらく、スコット社長は、自己の会社のイメージが、他の社長と大きく違っていたのであろう。いかなる状況でも、会社が活動しているイメージが強烈だったのだろう。
こういう直感的な意思決定が、企業のリーダーとして、必要なのであろう。リーダーシップ論の基本がいまだに、理論でなく、非常に人間臭いのは興味あることである。 |