医者の投薬ミス
(H17年4月2週号)

最近、テレビで、「先生特集」があった。教師、国会議員、医者の3つに分け、その問題をバラエティ風に扱っていた。

医者の問題では、投薬ミスがとりあげられていたが、その中で、同じような薬の名前が多く、間違いやすいという話題が出た。製造業では、品番違い・異品トラブルである。品物自体は良品であるが、表示が間違っていたり、別の品番に混入していたりするトラブルである。

この間違いやすい薬品の問題に対して、ある医者が「アメリカ医療界では、人はミスを犯すものであるという考えが基本にある。それにそって、私は、薬品名を再度、確認している。」と言っていた。

これはナンセンスである。「人はミスを犯すものである」から、製造業ではポカヨケがある。それは再確認と次元が違う。再確認も、人がやるからミスを犯す。この発言した医者は、「人はミスを犯すものである」という意味を本当に理解していない。偉そうに、レベルの低いことを言っているだけである。そして、その間違いを他の出席者は誰も批判しない。

この発言を聞いて、日本の医療界はもっと、世界に冠たる製造業、特にデミングやトヨタ生産方式に学ぶべきであると思った。

「人はミスを犯すものである」という考えから、アメリカ医療界では、第一線の看護師などによるエラーは、日本のように罰を科せられない。デミングが言うようにシステムの問題として扱う。リスク管理の問題となる。ポカヨケが進んでいる日本の製造業の考えと同じである。

日本医療界のレベルにはがっかりした。これでは、医療事故はまだ拡大するであろう。