インターネットで本を買うようになってから、本の買い方が、変わってきた。
次の3つの買い方を選択するようになってきた。
@新聞、雑誌の書評や広告を見て買いたくなった本は、インターネットで頼む。1500円以上なら、送料無料で、2日以内くらいに自宅で手に入る。これは、本屋まで行き、多くの本から探すのに時間がかかる面倒な手間がないからである。
A買う目的とする本はないが、本屋に行き、いろいろなコーナーを歩き、あれこれ本を開いて立ち読みし、気に入ったら購入する方法である。いわゆる衝動買いである。
B古本屋で購入する方法である。新刊の書店より小さい上に、分類がきちんとしているから、さがしやすい。最近の古本は新刊並みにきれいである。また、新刊もすぐに古本屋に出ることもある。価格の安さもある。推理小説のような娯楽目的のものは、読み捨てが多いから、安いほどよい。衝動買いもあるし、目的をもって探して買うときもある。
以上は購入による図書利用方法であるが、他に図書館利用がある。今、「実験中」である。
浅倉卓弥著「四日間の奇蹟」は上記のBの方法で購入した。2003年に単行本で出たもので、2年たっている。当時の価格が1600円であったのが、古本で670円である。
この本は2002年の第1回「このミステリーがすごい!」受賞作である。この賞は、作品よりも新人発掘に重きを置いているという。当時の各新聞の書評は絶賛であったという。
「四日間の奇蹟」は、通常の本格ミステリーとは違って、はらはらする推理的な要素はほとんどない。たんたんとした話である。しかし、作者のレベルの高い文章力に引きつけられ、いつのまにか、一気に読み終えた。特に前半がよい。ミステリーは話の筋が分かると読み捨てが多いが、これは読み返したくなる作品である。ミステリーの専門家に言わせると、人の心が入れ替わるというこの作品の大筋は、同じような先行作があるという。しかし、私はその先行作は知らないから、特に気にならなかった。
今週、Aの方法で本屋に散歩がてら行ったら、偶然「四日間の奇蹟」コーナーがあり、この文庫本が積み上げられていた。復活である。今年映画化され、6月末に封切りされたのだという。映画のシーンを入れたビジュアル本の「四日間の奇蹟」もあった。なるほど、このストーリーは映画向きである。映画公開とリンクさせるなど、書店も工夫している。
ところで、トヨタ生産方式は「リーン生産方式」という。プロセスに無駄がないからだ。これに対して、消費者側の「リーン消費」という考えがある。
例えば、「欲しいものを買う」という消費のため、調べたり、探したりするプロセスがある。このプロセスの無駄を減らすことを「リーン消費」という。顧客満足には、この「リーン消費」の配慮が必要である。私が、インターネットで欲しい本を購入するのは、本屋で探すより「リーン消費」となるからだ。「リーン消費」が少ないほうに顧客は流れる。
しかし、消費者心理は複雑で、手間ひまをかけた買い方を楽しむこともあろう。商売には絶対不変な公式や万能薬はないのだろう。どの消費者心理に的を絞るかであろう。 |