H12年 新年第2号
1. イギリスのISO9000状況
 イギリスは、ISO9000先進国である。日本よりはるかに多い事業体がISO9000を取得している。しかし、その実際の情報は少ない。むしろ,日本のISO9000は文書過剰だが、イギリスなど欧州の文書は簡潔であるという、好ましいことが言われてきた。中には、欧州はISO9000がうまく進んでおり、それを用いて、日本を陥れる戦略であるとまで言われた。ところが、1998年夏のISO本部発行のISO9000ニュースに、イギリスのコンサルタントのセドン氏がISO9000反対論をしているという紹介記事が載っており、そこでは、イギリスのISO9000が問題を起こしているという事例が載っていた。
2. セドン氏の情報
 私は、それまでのイギリスの情報と異なるので、すぐ、同氏の著書「品質を追及して」を取り寄せて,一読した。この本では、イギリスの6社の事例が載っていた。さらに、デミングがアメリカのISO9000のスタートを歓迎したが、普及するにつれ、次第に、否定的になってきたということにもふれていた。私は、日本でも「間違いだらけのISO9000」という本が出ているように、同じ現象が共通してイギリスに発生していることを知り、感想文として、同氏に出した。私の手紙に対して、セドン氏から、次のように返事が来た。
「貴方の手紙は、私にとって非常に重要です。イギリスの多くの人々は、品質に優秀な日本企業が、今、盛んにISO9000を実施しているのだから、日本のISO9000には問題がないと信じています。しかし、私(セドン氏)は、これらのイギリス人に、日本企業はそうではなく、イギリスと同様に、取るように要求されているから盛んなのであり、イギリスと同様な問題が日本でも起きるであろうと、説明しています。貴方の手紙は、この私の考えを確認してくれました。」
3. イギリス訪問の計画
 1999年は、私は、中小企業のISO9000取得支援で多忙であった。しかし、その支援の中で、ISO9000先進国のイギリスでは、中小企業はどうしているのか、その正確な情報がほしいと思った。そこで,セドン氏にお願いして、こちらからイギリスに行くので、数社ほど、企業を紹介してくれるように、依頼した。年末に、セドン氏から、快諾の手紙が来た。一応、3月下旬か4月に、イギリスの実情を「百聞は一見にしかず」で、1週間ほどの予定でイギリスの中小企業中心に、セドン氏のアレンジで現場視察を計画している。