中小企業の取引上の問題点(H12年3月3週号)
 ISO9000の認証の基本的な意味は、国際的な品質管理システムの認証の標準化である。その最低線を定めたものである。したがって、WTOの問題だけでなく、品質管理システム認証を取引きの条件とするとき、ISO9000に従うことが望ましいことになる。ここで、問題になるのは、アメリカの自動車メーカーのQS-9000である。これは、そのISO9000の趣旨に反することになる。これは、今後、いろいろな折衝があるであろう。
 次に、問題になるのは、ISO9000を取得した企業でも、いろいろなレベルがあるし、細かいことをいうと、帳票様式も異なる。これが、取引のときに、よくISO9000の理解が出来ていない大手や中堅企業が、中小企業に自己のISO9000のシステムを帳票レベルまで押し付けることがあ得る。すなわち、下請けの中小企業がISO9000を取得していても、大手や中堅の企業が自己のISO9000システムを帳票レベルまで押し付けることがある。その押し付けが、中小企業の品質向上に関係がなく、ただ、形式的な書類の押し付けであると中小企業では無駄なコストになる。特に、大手や中堅の品質保証部で、書類を多く作ることに生きがいを感じてISO9000を取得した人が、下請けの中小企業に対応するときに、その癖が出て問題となることを聞く。
 ISO9000の趣旨からして、下請けの中小企業が、ISO9000を取得しておれば、それを否定するような、品質管理システムを押し付けるのは、ISO9000の真意を理解できない品質保証関係者と言うべきであろう。ISO9000のフェアな、近代的なセンスは、まだまだ、定着に時間がかかりそうである。