| 頁数が少なく、配付が少ないと、パソコン時代には上書きという選択肢がある。マニュアルが50頁くらいなら、フロッピーをもとに上書きとし、そっくり印刷して、旧版は1冊まるごと、廃棄すればよい。そうなると、配付があっても、そっくり廃棄だから、ペイジごとの改訂番号は意味がなくなる。まず、中小企業では配付をなくすことである。 |
| アークテック社は、改訂ペイジ無しで、2年前に認証を得た。ここは、従業員が15名程度で、かつ、電子媒体で閲覧するので品質マニュアルの配付がない。最初、現場に何冊か置いていたが、図面は必死に見るが、マニュアルは誰も見ない。何故なら、現場に関係ある4.8、4.9、4.10、4.11、4.12、4.13、4.14、4.15などは、日常の仕事なので、慣れると文書は不要になるからである。慣れさすことが重要なのである。 |
| トヨタは「教育」と「訓練」を区別する。「訓練」は日常の仕事を身に付けることで、文書配付を不要にすることである。これを理解できない審査員がある企業で「訓練記録」を見て、「訓練が少ない」と指摘した。その企業の管理者は、「今日も皆、一生懸命、仕事をしているので、訓練をしています。」と皮肉を言ったという。ISO9000の日本訳は、「教育・訓練」と教育があるので、迷う。 |
| 4月に訪問したイギリスの40名程度の板金メーカー(トヨタ方式導入)も、認証後、文書管理のムダで悩んだ末、電子媒体にして、配付無しとし、ペイジごとの改訂番号をなくした。同じ発想である。現場を歩いたら、図面は機械に掲示して見ながら作業をしていた。よくISO9000を取るとベタベタあるような掲示はなかった。新入社員の訓練もビデオだから、文書がない。「訓練」に徹している。アークテックも見学に来る人が掲示のないのに驚くという。電子媒体でなくても、中小企業は、品質マニュアルは1冊でよい。管理者が一々、マニュアルを見ていたのでは、仕事にならないからである。自動車の運転免許がある人が、毎日、運転マニュアルを見ていては危険である。また、中小企業は全員で大企業の1係くらいの人数であるから、歩いて2〜3分くらいで1冊のマニュアルを見に行ける。 |
| ある70人くらいの企業があり、営業所が数箇所あった。これは、営業所に配付が必要になったが、上書き方式なので、改訂版を配付すると、表紙に捺印し、表紙をファックスで本社にコピーを送る。本社はそのファックスをファイルすることで管理した。配付管理台帳無しである。こうして、数年前から、指導した大企業を含めた20の事業体全部が、ペイジごとの改訂番号をなくして認証を得た。ムダな書類管理から開放されている。 |