外注の旧図回収は必要か。(H12年6月第1週号)
 ある工場で、ISO9001を取得するにあたり、旧図の外注図面を回収することになった。外注工場では、加工にあたり、いろいろな加工データを図面に記入しているので、回収されると、品質管理上、好ましくないという意見が出された。発注の都度、図面を発行しても、納品とともに、返却するので回収は同じである上、コピーが増大する。分納の場合などは、追加してコピーを発行するという手間が増大する。問題となった。
 ISO9001/2の文書管理の要求で、旧図を回収する目的は、古い図面が現場にあると、間違って、古い図面で加工をして不良品を作ることを防止するためである。これは、現場で常備図面を持っていて、生産指示にしたがって、索引するときに発生する。そこで、よく取られる方法が、生産の都度、図面を発行する方法である。生産が終了すると、図面は回収される。すなわち、図面は1つの部品について現場には1枚しかない。旧版と間違えることがない。もし、生産途中で、図面変更があると、生産指示変更とともに現場の図面は回収されるので、配付台帳管理が不要となる。これは、ISO9000要求を満足して、かつ、効率的にこれを果たすという1つの選択肢である。
 この選択肢の欠点は、生産の都度、図面をコピーしなくてはならないことである。もう1つ、より効率的な選択肢がある。仕事は、生産計画の指示で行う。それ以外に、仕事をすることはない。そこで、生産計画に、図面の改訂版番号まで書いてあれば、旧図があってもそれは、別の図面番号として扱えるので、回収する必要はない。同様に、外注の生産と納入は、注文書で指示される。したがって、注文書での図面番号が改訂番号まで明記されると、ISO9000の趣旨を満足するので、旧図は回収の必要がない。番号は別図面であるからだ。
 現在、生産管理はコンピュータで行ってことが多いので、注文書もコンピュータで発行することが多い。コンピュータ・マスター管理が図面の改訂番号桁と連動すると、効果的で正確な注文書を発行できる。効率的なISO9000システムの確立には、生産管理との一体化・システム化がポイントであるという好例である。