| 品質システムが稼動すると、問題なのは、「4.1.2.2 経営資源」にある「訓練された要員の割当て」である。例えば、マニュアルの「4.18 教育・訓練」では、ある機械の運転は、マニュアルに定めた正規の訓練を3日間してから配置することを規定してあるとすると、品質システムが6月1日からスタートした場合、この訓練を3日間しなくてはならない。 しかも、訓練した者の配置は全員に要求されるから、それをしていたのでは、1週間くらいは皆、訓練ばかりで、企業活動が停止してしまう。5月31日まで皆、正常に業務をしているので無意味な訓練である。しかし、品質システムは、一斉にスタートし、旧システムと明確な一線を引く必要がある。審査も、6月1日からのデータを審査する。しかし、一方で、5月31日と6月1日の間には、企業活動の中心部分は継続性がある。この矛盾を解決することが必要である。 |
| そこで、例えば、ある業務に6月1日現在、半年以上従事している場合、その業務については、訓練を終了と同等とみなすというように、新システムに移行するときに限り、1回だけ、新システムでの訓練を免除するのが、「移行特例認定」である。経営者責任で要求された訓練された要員配置を否定したことになるので、超法規的な行為となる。経営責任者の承認により特例で行うことになる。「4.18 」は、一般的な教育でなく、その企業の根底である日常業務の訓練の要求であることを理解していれば、当然、継続性を重視する。しかし、一方で、6月1日からは新システムであるという事実がある。この矛盾を解決するのが「移行特例認定」である。したがって、「4.18」が何か仕事以外の統計的手法のセミナーに出席したり、社内でそういう研修することだと思っている審査員は、この意味が理解できないことがある。これは、旧文書の移行も同様である。6月1日以前の文書をそのまま使うときは、したがって、6月1日日付のレビュー(見直し)印を押す。旧システムの文書を新システムに使用できるかどうかの見直しである。 |
| マニュアルの施行日が6月1日であることは、6月1日に審査されても大丈夫という意味である。しかし、審査側は1日だけでは、信頼性ある審査ができないので、6月1日以降数ヶ月の実績を審査するのである。 |