D社の第1次監査結果
(H18年5月5週号)

D社は顧客から部品を支給され、これを組んで顧客に納入している30人位の小企業である。以下は、B機関の第1次審査の結果であるが、本審査では、下記の不適合は撤回され、不適合ゼロの認証となった。相変わらず、文書増加を好む観察事項が多い。

NO. ISO
No.
審査員コメント グレ
ード
当社
対応
理由
1 5.4.1 「規格の要求事項では組織内のそれぞれの部門及び階層で品質目標が設定されていることを確実にすること」の要求がされていますが、全部門の“2006年度品質目標”が明確にされていませんでした。

JABのHPのISO9001ワークショップのTC176の委員による説明の14頁に「それぞれの部門及び階層」とは「組織内の全部門、全階層」を意味していないこと、形式的でなく実効性ある目標設定をすることが推奨されています。当社全3部門の部門長が同じであり、製品品質の中心は組立部門にあるので、これにしぼって品質目標を設定することが、実効性があると考えています。観察事項であり、不適合ではないと解釈します(このHPのISO9001項目別コーナーの5.の「全部門の品質目標を規格は要求しているか?:H17年3月4週号」参照)。
2 5.6.2
b,c,d,f,g
マネジメントレビューの議事録には、検討されたインプット項目をより明確に記載されることを薦めます。なお、品質方針と品質目標などのレビューをしていません。再度、マネジメントレビューをしてください。

インプットである「品質マネジメント月報」などの各帳票のコピーをマネジメントレビュー記録書に添付せよというご指摘です。しかし、社長の手元にすべて専用コピーファイルがあり、現行の方法のほうが効率的と考えます。審査のための臨時のマネジメントレビューでは、アウトプットa)で「品質マネジメントシステムの完全定着促進」とあるように、まだ、約2ヶ月しか経過していないので、全体をレビューして変更なしとしています。したがって、品質方針、品質目標もレビューに含まれています。再レビューしても1ヶ月しか経過をしていないのでアウトプットは同じで意味がないと考えます。
3 7.1 マニュアル「7.1 製品実現の計画」の内容に新規製品だけでなく“変更製品”も対象とされることを薦めます。 マニュアルでは“変更製品”は、7.2.2の(2)で「契約内容の変更」の箇所で「製品仕様の変更は新規品に準じて確認する。」と文書化しています。新規製品と変更製品は同じ扱いとして定めてあり、「改訂管理台帳」で行うことが明記され、かつ、実行されています。
4 7.5.5 「運搬・保管標準書」に識別、取扱い、包装、保管、保護の手順・管理方法をより具体的に記述されることを薦めます。 “文書化した手順”の要求はありませんが、識別についてはマニュアルの7.5.3で明文化しており、保管、保護、包装などの手順については、顧客の詳細な『包装仕様書』が品番ごとに文書化されています。しかし、工場全体の製品の流れ、保管位置についての文書がないので、これを補っているのが当社の「運搬・保管標準書」です。