改善の機会の評価とは?
(H18年7月2週号)

A氏:

質問なのですが、ISO9001及びISO14001のマネジメントレビューにある「改善の機会の評価」の意味するところが、よく理解できません。
改善の機会の評価とは、改善を実施したタイミングがよかったかどうかを評価するということでしょうか?
システムの改善すべきことが放置されずに、改善が行われているかどうかを評価し、改善すべきことは速やかに改善させる。また、できる様にしていく。このような受け止め方では間違っているのでしょうか?
あるISO関係の雑誌を見たら「改善の機会は、環境マネジメントシステムの欠陥を特定するための情報を収集し、根本原因を分析することによって達成される」とありましたが、この文章では「機会」という言葉は不要で、「改善は――」で十分だと思います。説明になっていないと思いました。

 

私のコメント:
これは英語のopportunity の解釈が背景にあるようです。日常会話レベルでは、次のような例が辞書にあります。
Equal opportunity in employment: 雇用の機会均等(雇用をえるためのチャンスが平等であること)
Find (miss) an opportunity: 機会を見つける(逃す)。チャンスを見つける(逸する)。
Seize new business opportunities: 新たなビジネスチャンスをものにする。
Come to my office at the first ( earliest ) opportunity: 都合がつきしだい(なるべく早く)私のオフィスに来てください。
I have no (little) opportunity to wear (for wearing) a kimono: 私には着物を着る機会(場面:場)が全く(ほとんど)ない。
At every opportunity: 事あるごとに。

このように、opportunityは、何かするチャンス、場面(場)、都合などを意味します。 

したがって、「改善の機会」とは、改善を行うチャンスや場を意味します。ですから「マネジメントシステムの改善の機会の評価」となると、どのような場やチャンス(チャンスが得られる頻度、タイミングなど)でマネジメントシステムの改善をしているのかの評価となります。

例えば、年1回のマネジメントレビューの場で行っているとすると、年1回のチャンスでいいのか、マネジメントレビューの場だけでいいのかという評価活動となります。
あるいは、内部監査のチャンス(頻度や場)もからむかもしれません。

私は、中小企業では、マネジメントシステムのレビューの頻度が少ないので、品質マニュアルには、この部分は分かりやすく「マネジメントシステムの改善を行うチャンス(間隔、頻度、場など)についての評価を行う」と解説を加えるようにしています。