| A氏: |
5Wというのは、なぜなぜを連鎖的に繰返し、真の原因を把握する方法を簡単に言い表したものだが、こないだインターネットを見ていたら、ある有名な指導機関の講習会で「特性要因図の作り方」の例で、次のような説明が載っていたよ。
| 講 師 |
「不良はなぜ発生する?」 |
| 受講生 |
「機械の調子が悪いから。」 |
| 講 師 |
「なぜ、調子が悪い?」 |
| 受講生 |
「整備しないから。」 |
| 講 師 |
「なぜ、整備しないか?」 |
| 受講生 |
「整備をする標準書がないから。」 |
| 講 師 |
「なぜ、標準書がない?」 |
| 受講生 |
「PDCAの習慣がないから。」 |
| 講 師 |
「はい、従って、PDCAを回さないことが根本原因だと分かった。これを特性要因図に表しましょう。」 |
このインターネットを書いている人は、「何とまぁ、ひどい教育であろうか!」と憤慨して紹介していたよ。
5Wの形は整っているけれど、どこからボタンの付け違いが始まったのかね?
|
| 私: |
5W を使う前提があるね。それは原因追求するものに対して、技術的に知識があるかだ。自動車のエンジンがかからないときに、メンバーが、エンジンがガソリンで動いていると言うことを知らないと、ガソリンが空だという論理的・技術的な原因が出てこない。ブレーンストーミングやフィールドサーベイのNK法と違うのだよ。
|
| A氏: |
そうだね。有名な大野耐一氏の「トヨタ生産方式」では、5Wの例で機械故障の例をあげているが、「機械が停止した」の第一原因が「ヒューズが切れたからだ」とヒューズが登場するね。その技術的な知識がないとこの原因は言えないね。
|
| 私: |
次の第2原因の「ヒューズが切れたのは過電流が流れたからだ」も技術的知識がある。仕事の技術的な構造を分析するには、それを知っている人が参加していないと無理だ。
次にポイントになるのは、原因追求というのは「特定化」という作業だということだ。
殺人事件では真の犯人を特定することだ。具体化し、絞り込んでいく作業だ。
|
| A氏: |
なるほど、この研修会の例では、逆に、抽象化しているね。犯人は全員となっている。
|
| 私: |
講師の最初の質問は「不良は何故発生するか」でなく、「何月何日何時に機械Xで起きた品番Yの10個の高さ寸法の不良は何故、起きたか?」からスタートだ。
5W(この場合はWhat、Where、When、Who、Why)1H(How)の特定情報からスタートだ。
基本は三現主義だよ。不良が発生した現場で不良現物を見ながらその不良に特定した現実で考えるわけだ。5Wには、その職場の固有名詞を使い、抽象的な一般名詞は使わないようにすべきだね。
|