C社、N社予備審査完了(H12年8月5週号追加)
 このホームページの6月3週号で紹介したC社と、6月5週追加号で紹介したN社が8月に入り、予備審査を終わった。2社とも、管理規定ゼロ、図番以外の文書番号なし、品質保証体系図なし、QC工程表なし、配付台帳なしの中小企業標準モデルである。これで、このモデルは、20社になろうとしている。
1. C社の場合
 この会社は、100人くらいの会社で、6月3週号で説明したように、準備期間が十分あったのに、リーダー不在で進行が大きく遅れた。予備審査には、準備不十分で臨むことになった。結果は、不適合は5件、勧告事項は、捺印ミス、記入ミスなど20件指摘された。
 不適合の中には、校正業者に校正を出しているものまで、校正手順書が必要だというものまであった。これなど、「間違いだらけのISO9000」に記載さている間違い例で、まだ、これを平気で言う審査員がいることになる。しかも、審査員がSHALL無視の審査員で、聞くより、しゃべるほうが多かったという。通常、審査員は訓練で、80%は企業側が発言し、審査員は20%にするように、注意されるから、この審査員は問題であった。
 そこで、反論をまとめ、クレームを文書化し、SHALL無視を問題とし、この審査機関の審査部長に提出した。予備審査後に議論が始まった。最終的に、不適合は2件、勧告事項は12項目に減った。しかも、この2件も不適合でなく、会社側の説明不足で誤解されたので、マニュアルにくどく説明を加えるということにしたものである。実質、不適合ゼロである。
 準備が大きく遅れたので、細かい点は、定着不十分であったので、12項目は、どうしようもない記入ミスなどであった。反論した姿勢を生かし、本審査までに態勢を整えれば、効率的なシステムで認証を得ることができるであろう。
2. N社の場合
 この会社は、40人くらいの部品メーカーで、ISO9001で取得を目指している。6月5週追加号でとりあげた企業である。多忙の中、技術的な手順書の整備は遅れ気味であったが、管理責任者がよくリーダーシップをとり、全部準備を完了して、予備審査に臨んだ。
 予備審査の前日、私は,社長の依頼で、幹部社員に「自信を持って、自己の会社のshallを説明し、意味の分からない指摘には、どのshallかを聞くべきである。先生と生徒の関係でない。予備審査で問題を指摘されるのは、恥と思うくらいの姿勢が重要である。予備審査は、そのリハーサルである。」と説明した。
 予備審査は、文書審査も兼ねて行われたが、文書は指摘が3項目、現場は4項目と計5項目であった。現場も、文書の書き方レベルの指摘で、ミス的なものはゼロであった。文書審査の3項目は、あまり意味のないテオニハ的な内容の指摘でクレーム対象となるものであった。例えば、「管理責任者が経営責任者に品質システムの状況を毎月報告する。」という文章に「品質システムの見直し及び改善の根拠とするため」という規格通りの文章がないという指摘があった。しかし、この会社では管理責任者の任命書をマニュアルに入れており、そこに「4.1.2.3に定められた業務を任命する。」とあるので、審査員の指摘は見当違いであることになる。したがって、事実上は指摘ゼロに等しく、審査員も帰りに「本審査は問題ないでしょう」と言って帰ったという。