ブログによるISO審査風景
(H18年10月2週号)

B氏: ブログで正直な審査風景の記事があるね。

1.審査員にマニュアルを薄くせよと改訂を要求された例
審査前日、コンサルタントの人から現場をきれいにしろ、書類はきっちり見るから準備しておくこと。でも良いところまで出来てるから早く済むから、とかいわれていたが、審査当時になったらとんでもないことになった。
審査当日、今回うちに来た審査員はさる鉄鋼大手の品質管理部の人。特に中小企業のコンサルタントの肩書きがあった。
審査で、「貴社の規模でここまでややこしいマニュアルを作るなんておかしい!」、「JIS規格通りにマニュアルを作ると、しなくていいことまでしなければいけないし、余計難しくするから、貴社の規模に合ったやり方で、トコトン、マニュアルを薄くすることと」と指摘。
それで、コンサル費用100万円以上かけて作ったマニュアルは全部改訂となった。信じられない。
また、審査員は零細企業の仕組みを良くわかっていて、従業員に突っ込めばぼろが出るのも分かっているから、5Sなど決まりになってるものが掲示してあるかだけをチェック。
書類も回りくどい表現を全部分かりやすい言語に直し、これも改訂。
10月初旬までに第2版を作って、審査会社に再度送付し、それでよければ11月に本審査となった。
審査員やコンサルタントによってものすごく変わると実感。うちのコンサルタントははっきり言って大企業向きのコンサルタントだったことが分かる。
大企業の杓子をうちに持ってきたから大変だったわけだ。
審査員いわく「仕組みが良くわかってきたらむだな部分が見えてくるからそれをマニュアルから省いてやりやすいようにしていいですよ。それが継続、改善、維持です」。
ISOは奥が深い。
しかしマニュアルここまでぼろぼろにされて、あの気難しいコンサルタントに今度来たときどういおう。
ほんとの事を言ったらゼッタイ怒る。気分を害する、あと2ヶ月だから、気まずくなるのはいやだし。
『現場はあんまり見ませんでした〜』とか話そらそうか。あくまで核心にふれない、すぐにばれるけどね。

 

私: 笑うに笑えないドラマだね。いまだにこんな茶番劇が起きているんだね。
コンサルもコンサルだが、審査員も審査員だね。「JIS規格通りにマニュアルを作ると、しなくていいことまでしなければいけない」と言ったら、審査にならないね。
まあ、簡潔にしたシステムにしたのは企業側にとっては救いだけれど、企業側に自主的に規格を満足しているかの自信が皆無だね。
なんのためのISOかね。

2.間違った環境側面の説明を受けた例
当社に来た審査員は「用紙の削減」や「無駄な電力の削減」というのはあくまで仕事で使う「道具」を環境側面として捉えていくもので、本来のISO14001理念とは少し違うということ。本来のISO14001理念としては「仕事そのもの」を環境側面として捉えるべきということ。
つまり、当社販売管理事務で言えば「伝票発行ミスを減らす」ということを環境側面として捉えましょう、ということ。
ISOにおける目標=企業活動目標
コレが理想だという事に気づきました。
なるほど!と思った1日でした。

私: これが問題の「有益な環境側面」の生々しい審査風景だね(このHPの新着ニュースコーナー「有益な環境側目のあいまいさ:H18年9月2週号」「有益な環境側面・その2:H18年9月3週号」参照)。
審査員は「本来のISO14001理念」というわけのわからない理屈を持ち出したね。これでこの会社はどのように環境目的・目標の実行計画を立てるのかね。販売管理事務の「書類ゴミの発生」という環境側面に対し、これを著しい環境側面としてとりあげた場合、「伝票発行ミスを減らす」はその実行活動で登場するべきものだよ。もっとも「伝票発行ミスを減らす」ことにより、どのくらいの環境パフォーマンス改善になるのか疑問だがね。
この会社は変に真面目で、口のうまい詐欺にかかりやすい企業体質がありそうだね。
いずれにせよ、ムダなISOになることは明らかだね。