ISO14001:2004の審査での無意味な論議例
(H18年11月4週号)

ISO14001:2004は規模の大きい公害企業にはピッタリだが、そうでない企業に無理に押し付けようとすると幼稚で考えられない非常識な議論になることが多い。
ビジネス常識がある人ならバカらしいと思うだろうが、以下は実際にあった対話である。

 

1.M社の場合
30人位の企業である。緊急事態の対応は緊急連絡網だけである。連絡先には消防署もある。
(1)予備審査
審査員: 消防署に緊急事態の場合、連絡する旨、登録すべきである。
会社側: そんな必要があるのですか?
審査員: 必要です。

(2)消防署への問い合わせ
会社側: こういうことで登録したいのですが。
消防署: その必要は全くありません。

(3)本審査
会社側: この前、消防署への登録要請がありましたので、消防署に問い合わせましたが、消防署は迷惑なような感じでした。
審査員: ―――――。

 

2.K社の場合
K社はオフィス業務が中心。一部、別のところに小さな数名で働く200坪くらいの木工所がある。ここではシンナー缶が1、2缶ある。
(1)緊急事態の対応
審査員: 緊急事態でこのシンナーが流れ出すときの手順書が必要です。
会社側: しかし、量からして木工所の敷地外に大量に流れ出ることは考えられませんよ。蒸発するか、床にしみこんで終わりですよ。
審査員: いや、考えられないようなことに対して対応することが緊急事態への対応です。
会社側: 考えられないような事態を考えるということは、考えられないので矛盾ではないですか。
審査員: ―――――。

(2)監視及び測定
審査員: すべてのプロセスには監視及び測定が必要です。
会社側: 当社では規格通り、パーフォーマンスや法令などの順守の監視及び測定をしています。
審査員: いや、その監視及び測定をしているプロセスの監視及び測定も必要なんです。
会社側: おかしいですね。その監視及び測定にもプロセスがあるから、その上にまた監視及びプロセスがあり、無限となりますよ。
審査員: ―――――。

(3)産廃業者の監視
審査員: 審査員として産廃処理業者が不正投棄をしていないかを審査すべきですが、日程上、不可能なので、貴社が代行して産廃処分場に赴き、現場で確認し、適切に処理されているかの写真を証拠として撮ってください。
会社側: 当社はマニュフエストはきちんと確認し、記載事項に漏れがないかを確認し、記録しています。
審査機関はどのような法令によって、そのような監視の責任権限を与えられているのですか?
マネジメントシステムの審査機関ではないのですか?
審査員: ――――。