| (先週号に続く)
5.トレーサビリティ
93頁にチップのリールの例があげられているが、プリント板に搭載されるとバラバラで分からなくなるという説明です。しかし、プリント板のロット番号とリール番号というロットレベルでは簡単につながるだろうと思います。
チップ一個一個のトレーサビリティはロット生産しているので無意味だと思います。
6.8.3「異常処理報告書」の様式
95頁に様式の例がありますが、異常の処理と再発防止との混同が見られます。処理報告書とは火災でいえば、消火活動に関することであり、再発防止はその火災の原因を調査し、再発防止対策を決定し、実施するものであり、タイミング的にも内容的にも異質の行為です。
もっと、広い視野で帳票様式を考えるべきです(このHPのISO9001項目別分類コーナーの8.3にある「不適合品報告書と訓練報告書の様式の代替案:H15年2月1週号」参照)。
他にあげてある「ユーザークレーム報告書」も同様の問題を抱えています。
7.7.5.1「工程間の引渡しのときの品質を保証する書類は必要ないと思う」
上記のような言葉が105頁にあります。「思う」と著者が勝手に要求事項を作っては意味がないと思います。「思う」根拠をISOの権威ある資料を含めて示すべきです。もっともこの場合は、そんな書類(記録)要求はshallにありませんから根拠は明白です。
「shallにない」と言えば終わることです。
無意味な説明で、指導先の企業にとっても迷惑な解説でしょう。
8.「供給者評価表」
108頁では「特に相手の規模なり自社よりはるかに上である場合は、能力の評価なんておこがましくてできない」と言っています。
そう言いながら、「供給者評価表」というのを例示しています。
大手の評価の基準は、一工夫すれば、簡単に表現できます。
例えば、一部上場企業ならOKとか、カタログ品であればOKとか、JIS認定品であればOKとか、その能力評価基準を簡単に表現が可能です。その場合、評価表はもちろん、不要です。
この評価表の例は、3段階評価で基礎になっている段階区分はあいまいです。
例えば、「出荷検査体制は整っているか」に対して、A、B、Cの3段階評価ですが、「どういう整い方がAなのか」が明確でないので主観的な評価となってしまいます。
9.内部監査
113頁にありますが、内部監査で改善提案を義務付けています。有効性と効果的の初歩的な混同です(このHPのISO9001項目別分類の8.2.2の「改善提案なき内部監査は不適合?:H15年12月4週号」参照)。
また、内部監査の実務的な説明にチェックリストの使用が登場しません。
どういう監査をしているのでしょうか。
(来週に続く)
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