ISO9001:2000の規格によると7.5.2は「製造及びサービス提供の過程で生じるアウトプットが、それ以降の監視又は測定で検証する不可能なプロセス」に適用されることになります。
この長たらしいプロセスの名称は俗に言う「特殊工程」(このHPのISO9001項目別分類コーナーの7.5「特殊工程の間違った運用:H18年4月1週号」参照)です。ということは「特殊でない工程」でないプロセスもあるということです。しかし、「特殊工程」の定義があいまいなため、個別企業でどのプロセスが「特殊工程」であるかどうか、企業側、審査側ともに迷う問題です。
このため、自動車部品セクター規格であるISO/TS16949は「7.5.2は製造及びサービスのすべてのプロセスに適用する」として迷わないようにshallを追加して明確にしています。
このアンケートは、その「特殊工程」の定義の混乱に関するものと思います。
問題は、設問にあるような内容はすでにISO9001:2000の他の項目で全プロセスについて義務づけられていることです。
設問Aの1.2.3.5は7.1製品実現計画で、Aの4は6.2人的資源で要求されています。
設問Bの1は7.5.1、8.2.3で、設問Bの2は8.2.4で、3は4.2.3で要求されています。
そうなると、7.5.2は「製造及びサービスのすべてのプロセスには、4.2.3、6.2、7.1、7.5.1、8.2.3、8.2.4で管理されているので、その妥当性の確認は各項目でそれぞれ行う」で終わりとなります。
ISO9001:2000の「特殊工程」がもめるのは「工程設計」があいまいだからでしょう。工程設計も7.3に含めれば、7.3.6に設計・開発の妥当性確認があるからです。
これもISO/TS16949では、7.3は製造工程の設計・開発を含むと明らかです。
なお、全数検査とか抜取検査とか一般的な言い方は適切ではありません。
「○○という検査項目について全数検査、○○という検査項目については抜取検査」という言い方が正確です(このHPのISO9001項目別分類コーナーの7.5「事後の品質確認(検査)は遅い?:H15年12月1週号」参考)。 |