文書番号定着?
(H19年5月3
週号)

1.A社
A社は20人くらいの多品種少量の製造業であるが、最近、得意先が環境についていろいろ問い合わせがあるので、ISO14001:2004をとることにし、ついでに基本となるISO9001:2000と統合することになった。
システムを設計するうちに、社長が得意先の品質保証部門担当者から「文書番号をきちんととるように」と助言されたという。
社長は自ら数百品番ある社内の作業指示書などをパソコン化するなどしており、ほとんどの技術情報はこの文書と図面で示されている。作業指示書には図面番号がある。
これらは顧客の図面番号で管理されている。
ISO14001:2004のために新規に作られる環境側面表などは5つであり、ISO9001:2000でも材料業者登録表なども20くらいである。この中に、マネジメントレビュー記録書のように年1回、品質・環境マネジメント月報のように月1枚のもののもある。
「番号があると検索が正確に楽にできる」というが、確かに製品は品名でいうと特定できず、品番でないと正確なコミュニケーションができない。
しかし、「マネジメントレビュー記録書」は言葉で言っても正確に特定可能である。逆に番号でいうほうが迂回した表現で誤解を招きやすいし手間がかかる。最近ではインターネットでも文字検索が行われている。文字名が正確であれば検索できる。
たった、25種類の文書に数桁の文書番号をつけてどういう意味があるのだろうか。ずばりの文字名で言えば、迅速、正確に索引できる。
番号化は管理コストがかかるだけである。

顧客は製品価格を一円でも安くするように交渉してくる。無理だと社長が言うと「無駄は省いて改善せよ」という。その顧客がムダを押し付けていることになる。
社長は問題点を正確に理解した。

2.B社
B社は60人くらいの製造業である。以前、ある大手の会社からの受注が多かったので、その会社のISO9001システムを真似て部分的に文書を作っていた。
今回、正式にISO9001:2000を取得しようとしていたので、できている書類を見るとすでに9桁の文書番号がつけられている。その大手の会社の真似である。
作業標準書には工程ごとに番号がついていた。工程は数工程しかなかった。
品質保証部長に「文書番号は何故、必要なんですか」と聞いたら「ISO9001:2000で要求されると聞いたからです」という答えであった。
「ISO9001:2000ではそういう要求はありません。文書システムは企業によって変わるのでその画一化がこの規格の意図ではないと書いてあります。文書に番号が必要かは企業が自己の文書の特徴を考え自主性をもって決めることを要求しています」と言ったらビックリしていた。
もちろん、ここでも図面のような文書は番号管理されている。