特殊工程問題まだ続く
(H19年6月2
週号)

A氏:

当社は20名くらいの中小企業で自動機の加工が中心です。先週、外資系のB審査機関で2日間のISO9001:2000の本審査を受けています。今、初日が終わりました。
審査員の指摘の中で、特殊工程は除外できないとの指摘がありました。
これは、1ヶ月前の予備審査では指摘がなかったことです。
理由として、熱処理品・メッキ品等は破壊検査を伴う工程であり、特殊工程に該当するということです。
ところが、当社には、熱処理・メッキの工程も装置も技術もないので、それぞれ専門の業者に外注しています。外注していても当社として品質保証すべきものであるので、アウトソースの管理として7.4の購買管理で業者を評価し、選択した業者に外注し、かつ、納入ごとに熱処理記録・メッキ記録を提出させています。
したがって、外注では抜き取りで検査を実施していることを業者調査で評価し、安定した品質で製造出来ることを確認していると反論しましたが、納得してもらえませんでした。
全数を検査で確認できないのであれば特殊工程として扱うべきだ、というスタンスの様です。


私:
まず、7.5.2は社内工程の管理要求です。また、ISO9001:2000の7.5.2では「全数検証でない」工程を特殊工程とする定義はありません(このHPの新着ニュース「特殊工程の解釈と審査:H19年5月5週号」参照)。
貴社の社内加工は自動機なので検査は基本的に抜き取り検査と思います。そうなると全部が特殊工程になってしまいます。プログラムで動く自動加工機械の工程に無知な適用解釈です。
解釈の問題ですので、審査機関がそういう解釈なら正式な審査機関の文書を要求すべきでしょう。そして、審査前に何故、それを予告しないのか問い合わせるべきです。
また、こういう重大な問題を何故、予備審査で指摘しなかったのか聞くべきでしょう。

規格の4.1の「組織はアウトソースしたプロセスに関して管理を確実にすること」とありますが、「管理を確実にする」というのは、業者を評価して選択したり、熱処理記録・メッキ記録を提出させたりして、やっておられますので十分と思います。
それ以上に、外注にISO9001:2000の7.5.2の適用を強要するのはISO9001:2000の7.4.2のc)の「品質マネジメントシステムに関する要求事項」での適用となります。これには「必要な場合は」とあり、規格ではすべての場合について要求していません。

最終的に納得できない場合は、不適合にサインせず、審査機関にクレームを提出する旨を述べて終わるべきでしょう。

 

A氏:
2日目に助言に基づき、反論しました。結局、観察事項になりました。