ISO9001/ISO14001認証取得企業の現状調査報告
(H19年6月4
週号)

今月号のあるISO月刊誌がISO9001/ISO14001認証取得企業の現状分析として、ある機関が行ったアンケート調査をとりあげていた。

対象は社員300人以下の中小の製造業でISO9001とISO14001について調査したものであるという。
残念ながら、アンケート調査数が示されていない。

アンケート結果でISOマネジメントシステムが定着しているという回答は80パーセント強であるという結果が出ている。
また、システムの有効性が向上しているという回答も80パーセント強であった。

ところが、ISOマネジメントシステムの維持コストは回収できているかの質問の回答では、72パーセントが回収できていないとあり、システムの有効性が向上しているという回答と一見、矛盾しているようである。

維持コストがかかる原因には、文書の負担などがあげられているので、ムダな文書が多いことが一因として考えられる。
そうすると「定着している」ということは「ムダな文書などが定着している」ということになる。
有効性が向上している」ということは、「ムダの多いシステムだが、維持審査では問題になっていない」」ということになる。

この種のアンケートはイギリスのセドン氏の「こんなISO9000はいらない」(和訳:近代文芸社発売)で言っているように、アンケート回答者が品証部門であると、本音で回答しないことが多いということは常識になっている。

こんなISO9000はいらない」はイギリスの647社のISO9000調査の結果についてふれている。
この調査では回答者の85%は全体としてISO9000は良いものであるが、柔軟性と解釈の問題があるとしている。

すべての面でISO9000導入の効果があったという少数派の会社から5社を選んでセドン氏は訪問し、ISO9000の実態を詳細に知ることになる。
この5社の実際の現場での調査で紙の上の回答と異なることを発見する。この5社の調査の内容をセドン氏は「こんなISO9000はいらない」に詳細に書いている。

やはり、実態を見ないと正確な現状分析ができない点がISOマネジメントシステムの問題点であろう。