ISO14001マネジメントシステム4年間の評価
(H19年7月4
週号)

A社は、30人位の電子部品製造の中小企業である。
ISO14001の認証取得の動機は取引先の強制であった。
2003年にISO14001:1996を取得し、2004年の改訂版の認証も経てすでに4年経過しているが、どうも最初から定着がよくないという問題があった。
最近、得意先のISO9001:2000取得の要求増加もあるので、この機会にISO14001:2004も見直そうということでとりあえず、ISO14001:2004マネジメントシステムの検討依頼があった。
調査の結果、次のような問題が指摘された。

1.規格の勉強なしで、大手の指導や事例をもとにシステム設計をしてきたこと
コンサルタントの指導はなかったが、関係する大手企業の帳票や運用システムを真似ていた。事務局にSHALLのことを聞くと、初めて聞いたと言う。規格を読んでいなかった。
ましてや、企業幹部の規格の訓練はしていなかった。

2.事務局型であること
認証後も中小企業なのに事務局があった。内部監査員は事務局員2名だけで、外部講習を受けていたが、審査は形式的で不適合も文書管理レベルのものがあった。
したがって、現場は被害者意識となっているようで、中小企業なのに事務局依存のシステムとなっていた。

3.管理責任者の役割があいまい
中小企業なのに事務局でまとめているので、管理責任者が宙に浮いた感じであった。

4.環境方針とその運用の混同
環境方針が規格の「4.2 環境方針」のa)からg)まで羅列されていた。かつ、承認は中小企業なのに社長でなく役員になっていた。

5.緊急事態の訓練で避難訓練を実施
ISO14001:2004の勉強不足からくる労働安全衛生マネジメントシステムとの混同と考えられる。

6.無理な環境目的・目標の設定
達成が無理な環境目標を従業員の小人数のグループごとに定めるようにしているので、現実的にPDCAがまわっていなかった。

7.無意味なチェックリストの存在
このため、4年たっても現場での記入モレが発生していた。

8.文書過剰
マニュアルは40頁程度でさらに下位文書として管理規定が8つあり、使われていなかった。