内部監査と不適合
(H19年11月2
週号)

「K氏の質問」
予備審査を受けるのですが、その前に内部監査を行いました。この監査で不適合が発見されました。
同じことが予備審査で不適合として指摘されるでしょうか?

「私のコメント」
その前に「施行日」と「制定日」の違いを明確にしておく必要があります。
法律でいうと議会で承認された「制定日」とそれが発効する「施行日」あるいは「発効日」は明確に異なり、
「施行日」以降でないと法律は有効でありません。
よくマニュアルに「制定日」と書いてあるものがありますが、これはマニュアルを文書にした日であって、実際に企業がそのマニュアル通りに全面的に動き出した日が不明確です。すなわち、「施行日」が明確でないことがあります。
貴社の場合は「施行日」は明確ですか?

「K氏の回答」
当社はマニュアルには「制定日」はありません。「施行日」を明記し、それ以前のシステムと明確に区分しています。

「私のコメント」
その場合は、「施行日」以後に内部監査をしているのですから、マニュアルにそっていないと明確に不適合となります。
しかし、予備審査で審査員が来る前に是正処置をとり、対応していれば、問題ないと思います。

「K氏の質問」
「施行日」から記録すべき記録をとっていない場合、さかのぼって記録し、不適合記録として残さなければ、予備審査のときは不適合なしで対応することになると思いますが。
一種のゴマカシとなりますがーーー。

「私のコメント」
それはさかのぼって記録する量によるでしょう。たいした量でなければ、その手は可能です。その程度のゴマカシは、今後のマネジメントシステムの正しい運用に実害はないでしょう。
しかし、さかのぼって作るデータが多い場合は、ムダな作業となります。正直に不適合として記録し、内部監査以降の日付から新規にマニュアル通りに記録をとり、以前の記録は諦めることになります。
予備審査のときは、審査ではその不適合の対応ができているので、それ自体で不適合とはなりません。むしろ、内部監査で発見されず、予備審査で発見されると、内部監査自体の信頼性も問われます。