法令順守の評価の記録
(H19年12月2
週号)

「S氏の質問」
当社はビルのある階のフロアーを借りて、デスクワーク中心の業務をしている20人くらいの小企業です。
ISO14001:2004を取得しましたが、製造活動をしていないので主に出るのは紙、ゴミであり、後は電気などのエネルギー消費です。紙、ゴミもビル管理会社の基準に従って分別しておくと管理会社が回収していきます。
したがって、ISO14001:2004の「4.5.2 順守評価」で特に問題となる法令はゴミ処理程度のものとなります。一般家庭とあまり変わりません。
したがって、「4.5.2 順守評価」は内部監査のときに行っていますが、形式的なものになります。
先月、維持審査で営業部門、設計部門、総務部門の「内部監査チェックリスト」に「問題ない」という意味の○だけで、質問すべき法令の条項(例えば、産業廃棄物法第何条など)などが書いてないと指摘がありました。

「私の質問」
内部監査で順守評価をしているのなら、記録は「内部監査不適合報告書」になると思います。チェックリストは審査員の質問メモですから、正式な記録でないと思います。
それと営業部門、設計部門、総務部門といっても同じフロアーなので、法令上、部門別の監査に意味があるのでしょうか。営業部長もゴミ箱にきちんとゴミを捨てるのは、一般職員と同じです。
「4.3.2 法的及びその他の要求」事項で、貴社の環境側面に関係する法令などを明確にする要求がありますが、それを明確にして、実施する責任は「4.4.1 資源、役割、責任及び権限」の要求により誰がもっているのですか。

「S氏の回答」
ワンフロアーなので、環境管理責任者が担当しています。マニュアルに明記されています。なお、環境管理責任者は全職員にビル管理会社の規約(その他の要求事項)によって分別処理の方法を一度、訓練しています。もっとも全職員、毎日やっていて身についているので確認と強調だけですが。

「私のコメント」
それなら、内部監査で法令の順守を聞くなら貴社に関係する法令を調べた環境管理責任者に聞くべきです。他の部門は「環境管理責任者が担当しており、その指示で動いており法令の第何条などの詳しいことは担当していません」と答えるべきです。
そうしないと責任権限があいまいになります。

なお、法令順守の評価の記録について、「問題なく順守している」という意味で○をしても不適合にはなりません。記録方法にshall要求はありません。
一々、法令や条例の項目を列挙して、それに○をつけるというのはムダなことです。
会社の規模、業種によってシステムを考えるべきで、貴社のやり方で問題ないと思います。
ISO14001:2004の序文の最後に環境マネジメントシステムはその企業の特徴に依存しており、特に中小企業についてそれがいえると明記されています。