「I氏の報告と質問」
当社は、30名くらいの企業ですが、ISO9001はすでに数年前に取得しております。
12月始めにS審査機関のT審査員による維持審査がありました。
ところが、その後、S審査機関の認証部担当者M氏より追加審査を1月に行いたいとの電話連絡がありました。その理由は、維持審査をしたT審査員が当社業務に対しての専門性が無いにも関らず、技術専門家が同席をしていないということでした。
口頭でなく文書提出を要求したら、「詫び状」を審査部長名で送ってきました。私は受けるつもりはありませんでしたが、担当者が再三あやまりますので了解した次第です。T審査員からは何の連絡もありません。
担当者に対して是正処置要求書は審査資格がない審査員が審査したのですから、無効ですねといいましたら、それは有効ですといいました。それは整合性が合いませんねといいましたら、黙って何も応えませんでした。本来なら審査自身が無効なはずではないかと思います。しかし初めから審査をやり直すのはイヤなので15日午前中だけやることに同意しました。
「詫び状」によると審査機関は最初、専門家の同行を予定していたところ、T審査員が専門性があるので同行不要としたのでこうなったと弁明していました。不正を申告した審査員が又審査するというのもおかしいと思いますが。これは偽装ですね。
「私のコメント」
昨年の漢字が「偽」だったのに、今年早々また、「偽」ですかね。
通常、審査員の資格は業種別となっています。マネジメントシステム審査なので理屈は、業種に普遍なのですが、原子力発電の会社のマネジメントシステムを審査するのに、まったく、原子力のことを知らないで審査は十分にできないことは確かですね。
その場合、技術的な専門家が同行することがあります。
S審査機関は過去にそれを守らないで審査業務停止を受けたことがあると思います。
送って頂いた審査員の経歴書ですが、気になるのは、審査員の資格が「S審査機関認定主任審査員」となっていることです。審査員の資格は、審査機関が与えるものでなく、JABやUKASのような認定機関が指定した第三者の教育機関が与えます。その審査員が審査を行う資格があります。登録番号はJRCAとかIRCAという名称が頭に付いています。最初、4業種しか登録できません。
T氏の経歴書にはこのJRCAとかIRCAがありません。登録番号と登録業種を確認したほうがいいでしょう。
また、審査機関が専門性を問題にするなら、審査員の登録管理が杜撰なことが考えられます。
しかし、現在のように固有技術が進歩して専門分化している時代に、審査員が企業と同じレベルの専門性を持つのは本質的に無理ですね(このHPの審査・コンサル体験談コーナーの4.審査・コンサル一般の「審査機関の認定範囲の問題:H14年6月1週号」参照)。
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