予防処置の扱い
(H20年1月5
週号)

「W氏の質問」
「何故『8.5.3予防処置』の扱いは面倒なのか:H17年4月4週号」の記事で、5項まではなるほどなるほどと読ませていただきました。さて6項「8.5.3予防処置」と上記の予防処置は別にあるのか?クライマックスに達し期待して読みましたが、何故8.5.3が有るのか文面からは理解できません。

「私のコメント」
要するに、PDCAでいうと、Plan段階で予防処置をするので、Doの後、独立して8.5.3を設けるのは論理的におかしいので分かりにくいという意味です。極論を言うと、「いろいろなPlan段階で、不適合を予測し、予防処置をおりこんで計画する」で終わりとなります。「起こりえる不適合」を予測しないで計画するのは「計画」と言えません。

「W氏の回答」
とは言え、8.5.3は規格の要求項目ですから、私どもでは、予防処置は日常の業務の中で意識せずに行われていると言うことで次のような予想例をあげて認識させております。
@担当者が変わった、A法律法規が変わった、BA製品に不適合発生・B製品は大丈夫か?
C顧客不満足の情報に以前と違う動向が、D最近、納期遅れが目立つ、Eインフラが変わった、F是正処置報告で気になったことがある、G外部審査報告で気になったことがある、H内部監査報告で気になったことがある、I仕事の流れが変わった、J取り扱い製品に変化が出てきた、K経験のない業種客先が増えてきた、L他社で不適合が発生・当社では未発生だが大丈夫か、Mデータの分析で変化が、N仕入先に変化が、O顧客先に変化が(担当者交代など)

「私のコメント」
16の予想例がありますが、このうち、日常業務に吸収できないで、独立した予防処置に該当するものは外部からの情報のA、L、Oです。しかし、これも5.5.3により品質会議での議題にすれば、システムとして予防処置できます。他は、貴社のマネジメントシステムのどれかの日業業務のP段階で行っています。
例えば、@は「担当者が変わった」でなく、「管理者が担当者を替えるとき」です。これはISO9001では担当者が異動するとき、当然、6.2の教育・訓練で予防。
以下、BA製品に不適合が発生すれば、必ず、類似製品の予防を計画。C8.2.1の監視及び測定結果は品質会議の定例議題。Dは納期遅れがないように、人の手配、機械の手配、外注の手配などを計画段階で実施。Eインフラを変えるときに、予測される問題を想定して予防してからインフラを変更。F是正処置は再々発しないように、配慮して計画。G外部審査報告は品質会議の定例議題。H内部監査結果は品質会議の定例議題。I7.1及び7.5.2で仕事の流れを変えるときに想定された問題を予防してから変更。J変化を捉え、品質会議などで予防策を検討。K新規取引先は、営業担当は7.2.1で製品要求事項を確認するとき、特に明確にするようにして予防。Mデータの分析は品質会議の定例議題。N仕入先評価で変化があったときは、評価基準に照らして7.4.1により再評価となります。
正常なシステムに組み込むべきです。