「Y氏の質問」
先週号の「予防処置の扱い」を読みましたが、予防処置はISO14001:2004の「4.5.3 不適合並びに是正処置及び予防処置」にも登場します。
この場合も、「起こりえる不適合」への予防が何故、PDCAのCとAに位置づけられるのか疑問に思いました。
ISO9001:2000と同じことが言えるのではないでしょうか。
「私のコメント」
ISO14001:2004は、ISO9001:2000と違い、PDCAサイクルという観点からみると、きちんとしたステップになっています。
たとえば、マネジメントレビューはPDCAの最後なので、4.5と最後にきています。ISO9001:2000では「5.経営者責任」でまとめてしまっています。
また、記録はPDCAのCの段階なので、「4.5.4 記録の管理」と後になっており、「4.4.6 文書管理」と離れています。これに対してISO9001:2000では、「4.2.3 文書管理」と「4.2.4 記録の管理」とくっついています。
しかし、予防処置はISO9001:2000同様に、分かりにくい位置にありますね。
これは「4.4.7 緊急事態への準備及び対応」も「環境に影響を与える可能性のある潜在的な緊急事態及び事故を特定するための、またそれらにどのようにして対応するかの手順を確立しーー」とありますが、この「環境に影響を与える可能性のある潜在的な緊急事態及び事故を特定」も「起こりえる不適合」を予測する計画段階の問題です。
この「4.4.7」は、緊急事態が起きたときの対応と、緊急事態が起きたときに「起こりえる不適合」の予防策とが混在しているようです。
ISO14001:2004では「4.3 計画」の段階で、企業の環境側面をもれなく特定し、著しい環境側面を決定します。
そして、法令などの規制やいろいろな要因を考慮しながら、環境目的・目標を設定します。
これらの一連の計画は、環境影響を配慮して、環境に対する「起こりえる不適合」を予防する計画的な活動です。
「Y氏の質問」
予防処置を「4.3 計画」に含めると言う考えでもいいでしょうか。
「私のコメント」
別にマネジメントシステムの構築は規格の要求を満たしていれば、企業が扱いやすい構造でもかまわないと思います。
また、規格通りの順序でもかまいません。
問題は、企業側が正確な、論理的な一貫した理解力をもって規格に対応しているかだと思います。
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