審査か講習か
(H20年4月5
週号)

「M氏の話」
認証してから2年になりますが、維持審査も審査員は同じ人が来ます。
審査機関からはアンケートが来るので、今回の維持審査で表の質問に対する回答以外に、裏にクレームをピッシリ書いて出しました。
そうしたら、審査機関のほうから問い合わせがきました。このように細かい内容まで書いて回答してきた例は稀だということでした。
審査員を交代させますかという提案が審査機関からありましたが、また、新しい人との対応に神経を使うなら、今の人は対応要領がわかってきたので、交代は断りました。

「私の質問」
具体的にどういう審査スタイルなんですか?

「M氏の話」
例えば、品質目標でも、一般論から始まるのです。
方針というものが先にあり、これを達成するために、目標があり、目標も短期的な目標と2、3年先の目標設定まで必要という話になります。
常識的なことを得々としゃべります。

「私のコメント」
ISO9001:2000の前に、アメリカの自動車メーカーが部品供給者に強制していたQS−9000というのがありましたが、それには短期計画(1、2年)と長期計画(3年かそれ以上)の事業計画を作成する要求項目がありましたね。
ISO9001:2000の発行とともに、QS−9000はISO/TS16949に吸収されましたが、ISO9001:2000に追加して、事業計画を作るようにshallがありますね。
しかし、自動車業界もQS−9000のときに存在していたクライスラーが合併されるなど、1年先すら読めなくなっていますね。

「M氏の話」
そういう常識的なセンスがこの審査員にはゼロな様です。
学生に講義するような調子です。

「私のコメント」
審査は講義と違います。ですから、審査員になる研修では審査の場では、審査員が話す時間は全体の審査での会話の20パーセントであり、企業側が80パーセントが理想として教わります。
審査は企業の実際の活動を審査するのですから、どんどん、具体的な実態を審査員は聞いて実態を企業側にしゃべってもらわないと審査にならないからです。
医者が患者を診るのに、医学の講義を患者にして、診察に手間をかけないと同じですね。
審査機関に対しては一種の背任行為ですし、企業にとっては審査を依頼してカネを払っているわけで、研修にカネを払っているわけでないのですからね。