| IE(Industrial Engineering)の歴史で、新しい分野が1930年代に生まれた。それは、ウエスターン・エレクトリックのホーソン工場での実験で、これは、ハーバート大学のエルトン・メイヨ教授らによるもので、職場の人間関係が生産性と関係があることが明らかになる。 ホーソン実験の1つにリレー組立作業の例がある。組立作業を行う5人の女子の能率と照明、休憩の取り方などの条件と能率の関係を実験的に調査したものである。 |
| 実験結果は、予想に反して、これらの条件と無関係に能率が向上し、結果は初期より30%も向上した。「力量」を発揮し、実証した。原因は、女子の作業者の人選を作業のベテランに任せたこと、実験の目的を作業者に説明し、協力を求めたことであった。すなわち、作業者に参加意識が生まれたことであった。それまでは、職長は、ただ、仕事をやれというだけで、目的や参加意識を起こそうという発想がなかった。 |
| すなわち、ホーソン実験では、次のような結論が生まれた。 |
| ・作業環境や賃金のような条件の改善だけでは能率があがらない。 |
| ・作業者に判断の自由を与え、監督をゆるやかにすることにより、良心的態度や労働の喜びをもたらす。 |
| ・作業者の自尊心や責任感は、会社が一層深い人間的考慮を払い、正しく扱うことから始まる。 |
| 提案制度は、この研究の産物で、日本でなく、アメリカが早い。日本はこれを戦後アメリカから学んだ。そして、職長の姿勢が生産性に影響与えるということで、あるべき職長の訓練プログラムの作成(これがTWIである)へと発展する。 |
| デミングは、このとき、研修生で、たまたま、ホーソン工場にいた。彼は、当時、この研究は知らなかったが、後に、デミングの品質向上の14原則に影響を与えている。 |
| TWIの考えは、例えば、作業を教えるには準備、指示、応用、補修指導の4段階で教え、従来は「教えても、覚えないのは教わるほうの要領が悪い」という考えを「教えて覚えないのは、教え方が悪い」という考えを具体化した。これは「力量」に関係する。 |