文書化の意味
(H21年8月2
週号)

「K氏の説明」
当社は、20名程度の中小企業で、仕事については口頭で人任せにやってきたので、仕事の文書というものが何もありませんでした。そこでISO9001のためということでなく、現場作業のノウハウの文書化を1年半くらい、外部の人の指導でやってきました。
かなり、文書化されてきたので、これを現場に降ろそうかと思っている段階です。

「私のコメント」
文書を見せてもらいましたが、沢山、文章を並べ、デジカメの写真を並べている内容のものが多いですね。
文章も「注意して行う」「適切な位置で行う」とあり、「どういう注意をするのか」「適切な位置とは何メートルなのか」書いてありません。これでは、ノウハウを文書化したことにならず、ただ、書いただけということになります。
適切な位置が1.5メートルである」としても、作業の都度、作業者が測定するのでしょうか。そんなものを現場に降ろしたら、生産性をかえって阻害するでしょう。
この作業をするときは4人で行うこと」とありますが、職場を見ると常時いるのは3名くらいです。だから、現実には1名でやっている作業と思います。

ここで問題なのは、文章の書き方でなく、「現場を見て、実際に試してみて、その結果、効果的な内容を把握していない」ということです。頭の中で勝手に想像して幻想的な作文をしているのが文書化だという間違った発想です。
容器をデジカメの写真にとっていますが、その写真を見なくても現場で見たほうが立体的に把握できます。容器のサイズや材質が重要なノウハウなら、現在、その容器を購買している文書があるはずです。

この文書化を指導した人は、大手企業の出身者ではないですか。

「K氏の回答」
その通りです。

「私の回答」
まさに、大手型の文書管理を無批判で取り入れようとしています。中小企業はもっとしたたかな文書作りをすべきと思います。