外部文書の配付
(H22年3月3週号)

S社は、30人くらいの部品メーカーである。2004年にISO9001:2000を取得したが、そのとき、地方にある分工場は適用範囲に含めなかった。そこで、ISO9001:2008に切り替える際に、分工場も含めることにして拡大申請をした。
S社の品質マネジメントシステムに関する外部文書は、本社で管理して、分工場には配付していなかった。品質マニュアルには「外部文書は配付しない」となっている。
ところが、分工場を審査した審査員が、本社から外部から来た品質クレーム品の不良品写真が配付されているのを見て、「外部文書は配付されている」と指摘した。
しかし、これは分工場で作った製品のクレームであるから、社内のクレーム連絡書に編集して添付したもので、生の外部文書ではない。

S社では、顧客から来る図面は、顧客の所有物であるので、保管しており配付しない。しかし、社内図にするため転記するのは手間がかかるので、顧客図面をコピーして、これに「生産図面」と捺印して、これにいろいろ書き込みを入れ、社内作成図面として扱っている。したがって、外部文書ではない。
この「生産図面」は生産指示とともに、現場に配付されているが、外部文書の配付ではない。これは審査員は問題としなかった。

同様に、分工場で審査員に指摘された顧客で発見された不良品の写真は、不良品の原物の代わりに、顧客が写真でとったもので、社内の不良連絡書に編集されて、分工場に配付されたものであるから、外部文書に当たらないとして審査員の指摘を受け入れなかった。