インフラストラクチャーの明確と提供方法とは?(H13.4月2週号)
2000年改訂では、インフラストラクチャーという項目が登場し、その必要性、提供、維持が要求されている。これも文書化要求が無い。マニュアルで述べることになる。実は、これも「4.2.2品質マニュアル」の3つの要求では不明確である。マニュアルに書かなくてもよいという会社も成り立つ。94年版では、「品質システムがISO9001要求にそっていることを示すこと」という文書化要求があったので、全体的にふれたが、今回はマニュアルの内容要求も軽くなっている。
インフラストラクチャーは、建物、作業場所、ユーティリティ(電気、ガス、水など)設備(ハード、ソフト)、輸送・通信などと具体的である。これが分かりにくいのは、インフラストラクチャーが製品実現化プロセスとは別に、天から降ったように調達されるような印象となっていることである。この問題を簡単にするには、新工場建設を計画する場合を想定すると明確である。
基本的に次の手順で計画する。
1.新工場で作る製品群と数量の確定(市場予測なども伴う)
2.その製品を作るプロセスの内容決定
3.各プロセスに必要な設備内容と数の決定
4.その設備を稼動するためのエネルギー源の種類と量の決定
5.それらの設備を収容する建物、土地(立地)と広さの決定
6.上記のインフラストラクチャーの調達と設置
7.工場の稼動
上記の1.は包括的な製品設計である。2.3.4.5.は、生産技術部門が行うレベルの高い「工程設計」である。したがって、本来、これらは、機能的には、製品実現化プロセスにおける顧客の要求の明確化(製品群の明確化)、製品の内容の確定(製品設計)、工程の確定(工程設計)、工程設計で決定したインフラストラクチャーの購買と同じプロセスでつながるものである。すなわち、言いかれれば、大きなレベルの高い製品実現化プロセスである。問題は、工程設計が製品実現化プロセスであいまいになっているので、インフラストラクチャーの位置付けがおかしくなったと言える。