審査機関の選択ポイント (H13.7月2週号)
「日経コンストション」誌が4月にISO9000s特集をしたとき、建設各社の取材の結果、良い審査機関を選択するとき、次の5つの選択基準をあげている。これは、審査機関の顧客満足度の調査にもなる。
1. 審査員の経歴書を見せてくれるか。
 ある審査機関は経歴書を先に送って来て、経歴に不満があれば替えると書いてある。しかし、先に経歴を送ってくる審査機関は少ないようだ。その場合、請求すると送ってくる機関もあるが"そういう前例がない"ということで拒否したり、営業担当が逃げ回って、結果的に対応しない機関がある。
 A社の審査はL機関であった。経歴書は請求したら、発行された。別なB社が同じL機関で審査することになり、経歴書を要求したら、出せないと拒否された。そこでA社に電話してL機関の窓口担当者を紹介してもらい、経歴書を要求したら到着した。L機関は窓口担当者によっても対応が異なるらしい。「顧客満足」のための社内訓練の欠如か、審査機関もISO9001審査が必要かである。
2. 問題が生じたら審査員を替えてくれるか。
 これは、企業側がクレームを積極的に出さないと分からない。S機関は替えたことがあった。B機関もクレームをつけたら"替えますか?"とその機関のゼネラルマネージャーが言ったという。L機関は、"良くない審査員はどんどん替えます。"というマネージャーの説明であったという。
3. 会社の考え方にそって審査してくれるか。
 これは、ISO10011?1の指針にそって、余計なことを要求しないフェアな審査をしてくれるかである。ほとんどの審査員は、この指針通りしないことが多い。中には読んでいない人もいる。審査員資格を得るには、読んでいるはずである。資格の認定がおかしいか、研修コースのカリキュラムに問題があるかである。審査員にコンサル的なことを期待しないほうが良い。かえって、審査を歪んだものにするか、改善が品質に関係の無い無駄な書類の増大となる。短時間で中身のある助言ができるほど、コンサルは甘くない。
4. 審査の段階で同じ審査員が来てくれるか。
 S機関はよく変わる。その度に審査員の指摘が変わることがある。迷惑なことがある。P機関は最悪で、書類審査、予備審査で問題ないのに、最後の本審査で来た審査部長が全部やり直しに等しい指摘(ドタキャン審査)をしていたことがある。B機関は同じ審査員で一貫する。しかし、書類審査が先であるが、審査員によってはほとんど読んでいないで、予備審査し、本審査まで来て詳細に読む。このため、現場調査の時間が取れないという特徴がある。これでは、一貫していても意味が無い。
5. 担当する審査員に事前に合わせてくれるか。
 これは、恐らく高圧的な審査員がいるという噂から出たのであろう。N社は、S機関からひどく高圧的な審査員が来たのでクレームをつけ、替えてもらった。その審査員は、審査前は紳士的であったのだが、審査に入ったら人が変わったように高圧的になったという。事前に会って分かる人は相当ひどい人だから避けるのが賢明である。
 ギリスに問い合わせたら、会社側が選択のために審査前に審査員にインタービューすることは多いという。しかし、後で何であんな審査員を選択してしまったのかという失敗例はあるという。