読みやすい文書とは?(H13年8月3週号)
2000年改訂で文書管理4.2.3のe)に、「読みやすさ」が追加になった。
これは、文書と記録の違いを明確にするということが原因にあるようだ。「記録は文書の一種であるが、『文書』管理のルールに従わない。」というわけの分からない説明が追加された。
この問題は、英語のman(男性)とfemale(女性)の関係によく似ている。すなわち、男性と女性をまとめて「人」を意味するときにmanを用いることがある。すなわち、manは、2つの意味がある。そこでフェミニストは、「人」の意味には別な単語のpersonを使用することを要求する。
Documentは、文書としてのdocumentと記録を含めた総称名としてのdocumentとの2つがあり、manの用法と同じである。これが長い間もめてきた。2000年改訂でも、personのような新語を使っていないので紛らわしさは残っている。私は、information(情報)で十分であると思っている。「記録」同情者ではないが。
「読みやすさ」の要求については、94年版では「4.5 文書及びデータの管理」にはなく、「4.16 品質記録の管理」に「すべての品質記録は読みやすく」とあり、ここにしかなかった。しかし、男性のmanも「人」としてのmanであるということで、2000年版では文書管理(man)にも記録管理(female)にある「読みやすさ」が追加されたものである。manもfemaleも「人」としてのmanであるということで合わせたのであろう。深い意味は無い。文書の読みやすさは、実は、87年の初版では、4.5.2に「文書の変更・改訂」という項目で次の要求があった。
「相当回数の変更が行われた後には、文書を再発行すること」
手書きで訂正線を引いた訂正が増加すると読みにくくなるということであろう。事実、90年の初めに、ISO9000を取得した企業の規定類を見たことがあるが、訂正線が多く経理の帳簿のようであった。IT時代には、意味の無いことである。これは、94年版のときに削除された。