B審査機関の最後の助言 (H13年11月3週号)
 私のクライアントの5社が、A社の書類審査(1月頃)から始まり、連続して審査機関Bの審査を受け、最後のE社が先週、本審査で軽い不適合1件で無事終了した。愉快だったのは、E社での審査員の助言である。その助言はE社の内部監査員の教育についての改善コメントである。
 E社は、内部品質監査員の教育のテキストには、ISO9001と自社の品質マニュアルを用いると書いてあり、その通り実行している。これに対し、B機関の審査員は「テキストにISO10011−1を追加して教育するとよい。」と助言したという。私は、E社の管理責任者から質問があったので、ISO10011は、本来はプロの審査向けのものであるし、E社のように、中小企業の場合は、品質マニュアルの「4.17 内部品質監査」の手順で十分であると返事した。マニュアルの監査手順はISO10011−1の基本にそっているからである。
 愉快だったというのは、このB審査機関は、どの審査員もISO10011−1を無視して、助言と不適合が目茶目茶であったことである。トップを走ったA社は徹底的にISO10011−1で反論し、審査員はタジタジトなり不適合指摘を反論され、結局、不適合ゼロでトップを飾った。三番手のC社も、最初、ISO10011−1にそって審査するように審査員に言ったら、驚いて「そういう審査は高度であって、それはできない。」と言ったという。これが5月頃の話である。C社もISO10011−1を武器に反論し、不適合ゼロで終わった。このような経過をみて、私は、私のそれ以後のクライアントには、B機関を避けるように助言するようになった。
 このように、ISO10011−1を無視した審査が通常であったB審査機関の最後の助言が、「ISO10011−1を積極的に勉強に使いなさい。」というのは、史上最高(?)の落ちであった。