| L機関のS審査員がA社の予備審査に来た。不適合指摘はなかったが不適合に転化する危険性があるものとして、いくつかの項目を指摘した。しかし、いずれもおかしい指摘なので、A社は次のように対応して反論した。なお、規格は94年版であるが2000年版でも共通する内容である。 |
| 1.「是正処置書」に効果確認欄がない。 |
| 「A社」効果確認は月報でまとめて毎月行っている。このような欄を設置するという帳票レベルのshallはない。規格を満足する代替案はいろいろある。 |
| 2.外注先評価に際し、5項目につき○×評価をしている。もっと適正な評価が必要である。 |
| 「A社」○×評価は、「ある、なし」で評価でき、優、良、可のような主観的評価より適正である。また、○×がいけないというshallはない。 |
| 3.外注のZ社は品質システムの評価では、100点であるが、管理方式では、受入検査を必要なラ ンクとしている。矛盾する。4.10.2.2を参考にすること。 |
| 「A社」ISO9001:1994の「4.6.2 下請負契約者の評価」のa)で外注評価は「品質システム」と「特定の品質保証能力」の2つを評価するように要求している。すなわち、品質システムが100点でも「特定の品質保証能力」の評価があり、無検査とは自動的にならない。 |
| また、同じ項目のb)では「管理方式は、最終製品に下請負契約された製品が及ぼす影響を考慮する」要求がある。Z社は技術的に当社の心臓部にあたる部品を納入している。したがって、品質システムが100点でも、管理方式としては、「受入検査必要」のランクとしている。4.10.2.2とは無関係のケースである。 |
| 4.機械装置の圧力計の校正がされていなかった。 |
| 「A社」ISO9001:1994の「4.11.1」では、校正要求のあるものは「製品が規定要求事項に適合していることを実証するために使用する」計測器についてである。 |
| ISO/TC176で発行の「中小企業のためのISO9000」でも「中小企業では、校正にはコストがかかるので、工程管理用の計測器と検査用の計測器の違いを理解することが必要である。」とある。この計測器は、製品の適合性の判断に使っていない。工程管理用であり、かつ、この工程は特殊工程でもない。 |
| 5.機械Yの時間設定値を示した文書に、加工中の品番の設定値が記載されていなかった。 |
| 「A社」審査員の見た文書は、撤去忘れの旧文書であり、新文書にはその品番の設定値は明記されており、現場に配付してあった。作業者はベテランなので、文書は一々不要であった。審査員は新文書を示すように要求していない。旧文書であるかどうかは、承認の日付で分かるようになっている。「未撤去の旧文書があった。」という指摘が正しい。 |