ISO/TR10013と管理規定ゼロ (H13.12月3週号)
 先週の新着ニュースの管理規定ゼロのニュースに引用されているISO10013「品質マニュアル作成の指針」は、ISO/TR10013「品質マネジメントシステムの文書類に関する指針」のことではないかと友人より問い合わせがあり、これを送っていただいた。
 先週の新着ニュースの事例は94年版時代の話なので、引用した指針は規格の後にある参考文献のISO10013:1995である。しかし、2000年改訂とともに、たくさんある指針をテクニカル・リポート(TR)にまとめることになり、多くの指針をISO/TRに変更する作業が進んでいる。QS9000もISO/TR16949となった。ISO10013:1995も、ISO9001:2000の後にある参考文献では、そのままであるが、その後、ISO/TRに代わり、最近、ISO/TR10013となった。同時にISO10013:1995は廃棄となった。
 ISO/TR10013は、内容的にかなり詳しくなっているが、基本的な考えはISO10013:1995と変わりない。しかも、ISO/TR10013の4.4.1の「品質マニュアルの内容」には、
 「小規模の組織の場合、ISO9001で要求する全ての手順書を始めとする品質マネジメントシステム全体を一冊のマニュアル(single manual)に記載することが適切なこともある。」
 と「1冊マニュアル、管理規定ゼロ」が堂々と明記されている。
 「1冊マニュアルはけしからん。」と言っていた審査機関は、どうするのであろうか。また、それらの審査機関やコンサルタントの言われるままに、重い管理規定を作った中小企業は、よい迷惑である。