PDCAモデルの誤用:品質マネジメントプロセスの誤用
(H14年5月4週号)

PDCAモデルはプロセスアプローチモデルでも、マネジメントモデルでもない。継続的な改善モデルである。これはシュハートモデルと言われ、後にデミング・サイクルとして日本で盛んになる。計画して実際にその通りやってみて、計画と実際をチェックすれば差が発生し、そのデータを分析し改善すれば、次の計画が向上する。これを繰返し、改善が永続する。

ところが、PDCAサイクルをマネジメントモデルにそのまま適用すると、Doが含まれるので、マネジメント活動と現場活動との区別が曖昧になる。曖昧になるとISO9001規格の意味が基本的に混乱する。ISO9000-1:1994 ISO9000規格の使用と選択のガイドライン「4.3 品質システム要求事項と製品要求事項の区別」には、下記のように説明がある。

「国際規格であるISO9000ファミリーは、品質システム要求事項と製品要求事項を区別している。この区別により、ISO9000ファミリーはすべての製品を供給する組織に普遍的に適用できる。品質システム要求事項は製品の技術的な要求事項に対して補助的なものである。」

ISO9001:2000に登場する「品質マネジメントシステムのプロセス」という言葉は、製品要求事項のこと、すなわち、製品実現のプロセスを含んでいるのか、含んでいないのか。下図は、それを明確にした図である。