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精美堂に、その後に再度サーベイランスに来たT審査員の審査内容を聞いたら、前回禅問答になった文書改訂の管理の「全文書の改訂状況一覧表」については、一切、ふれなかったという。今回、指摘した事項の主なものは次のようなことである。これらは本審査に合格したシステムの修正要求である。T審査員がアドバイス的なことを指摘すればするほど、S審査機関の審査の不統一を露呈している。
- T審査員:不適合品管理の顧客クレーム品処理記録にある「廃棄」は不適合品の廃棄でなく、注文のキャンセルのことである。
「コメント」
注文のキャンセルは契約内容の変更である。不適合品の管理の目的は出来てしまった不適合品が良品に混ざらないように防止する処理に関することである。
最近、ホンダの自動車のエンジン点火プラグに不具合があり、1万3千台ほど、顧客よりリコールしている。これはプラグ部品の交換となり、不良のプラグは良品に混入しないように廃棄する。注文のキャンセルではない。審査員の社会的な常識不足による初歩的な間違った指摘。
- T審査員:顧客クレーム処理で手直しの場合、再検査するがその検査記録がない。
「コメント」
精美堂のクレーム品処理の記録は、ノートになっている。そこに手直しと修理では再検査の指示がセットになっている。手直しや修理する人と再検査する人は同じなので、その人の印がノートにある。要するに、精美堂は、この新着ニュースの先週号(14年7月4週号)の検査記録のE方式をとっている。しかし、審査員はB方式の画一システムしか頭にないから理解できない。書類画一式審査員の特徴がまた露呈された。
- T審査員:年1回のマネジメントレビューは少ない。
「コメント」
年1回のマネジメントレビューである精美堂では、半年ごとのサーベイランスでは前回と同じものの提出となる。ところがT審査員はこれに不満である。そこで、「年1回は少ない。」と言い出したのである。サーベイランスでは考えられないような本審査合格のドンデン返しである。
なお、マネジメントの回数や、社長の朝礼との関係の審査トラブルは、このホームページの「審査/コンサル体験談」コーナーの古いほうから7番目の「N社が審査機関を変えて半年我慢して認証を取得」の「2.M社のひどい審査の情報入る」にもある。ここでもM社の年1回は少ないとか、社長の朝礼はマネジメントレビューだと審査員が言っている。
- T審査員:JISマーク品の製造者に対しても品質マネジメント審査が必要。
「コメント」
精美堂は、材料・部品供給業者のうち、JISマーク製品の製造業者に対する評価には、特に訪問して調査しないでOKとして選択している。ところが、T審査員は、JISマークだけなら製品の品質調査だけで、マネジメントシステムの調査をしていないと言うのである。
これも幼稚なレベルの間違いである。JISマーク認定制度では、経済産業省は製品試験と品質マネジメントシステムの2つの監査をする。その両者の合格でJISマークがつけられる。ヨーロッパのCEマークも製品試験とISO9001の取得のセットで与えられる。
審査業界に無知な審査員である。
コンサルタントとしての問題
T審査員は、アルバイトでISO9000のコンサルタントをしているそうである。こういう画一的な大手型のシステムを企業に押付け、企業の体質にあった代替案を作れないコンサルタントにぶつかった会社は、運が悪いと言うしかない。小企業など、それで会社がつぶれるかも知れない。罪なことである。企業側も気をつけるべきである。
私は、企業がS審査機関に審査を申請するときに、審査員の派遣は最初からT審査員を除くように企業に助言している。上記のような初歩的な間違いで議論するのは、精神衛生上、良くないし、企業活動では無駄な時間となり、真の品質を論議する時間とならないからだ。
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