文書番号のムダからの脱出 (H15年3月3週号)

私は、94年版のときから、中小企業では、ISO9000関係の文書には、図面番号以外は文書番号をつけないことを、ISO9000システム設計の基本ルールの1つとしてきている。
その効果は、日常の番号管理のムダがないばかりでなく、今回、2000年改訂版移行のときの大きな効果にもなっている。
何故なら、文書に番号をつけた企業は、大抵、94年版の4.1から4.20の番号を文書番号の桁に含めているからだ。例えば、品質目標計画書には401、下請負契約者認定登録リストには406、作業標準書には409、検査基準書には410などという桁が入っているように。
ある中小企業では、200を超える種類の文書があるが、全部、このISO9000項目番号が桁の中についていた。もし、2000年版の項目番号体系に合わすなら、全部文書の番号を変えなくてはならない。先の例で言えば、品質目標計画書は、2000年版でも使えるが、番号は541、下請負契約者認定登録リストも741、作業標準は751、と大変な変更作業である。しかも、項目分類が1対1にならないことがある。例えば、検査は、94年版では4.10であるが、2000年版では受入検査は7.4.3の項目、他の検査は8.2.4である。
番号をそのままにしておくという方法もある。本来、あまり意味のない番号だから、そのまま放置でも実務上は問題ない。しかし、ISO9001:2000の新しい番号と一致しないので、整理上、あまり好ましくない。無意味な混乱を招くことは考えられる。

推奨する効率的な2000年版移行方法は、この機会に、文書番号システムをやめることである。そのため既存文書の番号は全部、白い修正テープで消し、空白とし、新しい2000年版の番号を含めた文書番号で書き直しをしないことである。
新しい2000年版の番号が整理上や索引上必要なら、並んでいるファイルの背表紙や、中見出しにだけに2000年の番号をつければ十分に目的を達成できる。個別の紙はタイトルで十分である。

孔子は、論語で「間違いは、早急に直すことが最上の解決方法である。」と言っている。