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1.移行審査の内容
先週、精美堂の管理責任者からメールがあり、不適合ゼロで、2000年版への移行審査を終了したと連絡があった。最初、1月の予定が、審査機関へのクレーム活動で遅れたが、サーベイランスを兼ねて行われたので、予定通りであった。
今回、審査員は、審査機関から特別指名されたようで、問題となったT審査員ではなかった。フェアな審査であったということであった。この審査員は、精美堂のT審査員に対する10項目のクレーム(精美堂のホームページ(http://www.ds-seibido.co.jpに掲示あり。このホームページ審査/コンサル経験談「精美堂のその後:H14年11月4週号」参照))を事前に読んできており、10項目ともすべて精美堂のいうことが理にかなっていると言っていたという。
2.精美堂の移行内容
精美堂は、管理規定なし、文書番号なしであるから、品質マニュアル1冊の修正だけで移行したので準備は簡単であった。かつ、技術手順書を管理手順書(品質マニュアル)と分けたので、技術手順書はそのまま、2000年版に変更なしで移行している。ISO9001:2000は、マネジメントシステムの規格であり、製品規格でないから、技術手順書は、2000版の変更と関係ないからである。
3.精美堂の組織構造のプロセスアプローチ
精美堂は、仕事として、デジタルファイリングやホームページも手がけているが、メイン業務は、製本業務である。この作業は、仕事を受けて、1日以内の短時間でこなすことが多いため、受注から購買、製本、検査、出荷などは、受けた本人が全部やることが基本である。したがって、営業、購買、製本、検査、出荷という機能別組織はない。業務担当者という資格制があり、多能的なフラットな組織である。顧客のフィードバックも早いので士気も高い。技術手順書は、これらの人が書いたものである。
私は、組織的に理想的な組織機能縦断のプロセスアプローチであると評した(このホームページ・基礎知識コーナーの「4用語の解説不十分による審査上の混乱(H15年1月5週号)」参照)。
問題となったT審査員は、この組織を見て「作業をやる人は責任・権限をまかせられて大変でね。」と言ったという。権限委譲とか、一時、はやったジョブ・エンリッチメント(多能化)という現場改善意識向上の歴史常識への無知をさらけだしている。2000年版の基礎になっている品質マネジメント8原則のうちの「人々の参加」の深い歴史的な意味を知らないのである。だから、精美堂の理想的な仕事のシステムを理解できなかったのはやむを得なかったであろう。
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