ISO14001改訂版の文書と記録の混乱
(H16年5月1週号)

ISO9001:2000は、4.2.3で「記録は文書の一種であるが、4.2.4に規定する要求事項に従って管理すること」と非論理的なことを堂々と書いているが、この文は不要である。
何故なら、本文では、記録にはrecordを用い、必ず(4.2.4参照)とあり、文書という単語は使っていないからだ。実務的には文書と記録は明快に分かれている。Shallの記録は24個あり、皆、言葉は記録(record)を用い、文書(document)の単語を使っていない。実害がない。
ところが、ISO14001の改訂では、ISO9001:2000と整合性をもたせるという大義名分がありながら、文書という単語を使いながら明らかに記録を意味するものがあり、その区別は混乱のままである。
文書と書いてあっても、「4.4.5文書管理」の管理にしたがうのか、「4.5.4記録の管理」に従うのか、実に紛らわしい。
男女をわざわざ「同姓同名」にしたので、名前だけで男女の判断が容易に出来ないという不便さである。中には、ニューハーフもいるから、身体検査をしなくてはならない?

この件は、先にマネジメントレビューの記録と環境パフォーマンスの記録の例(このホームページのISO14001コーナー4月1週号参照)で具体的にふれた。今回は、下の表のように、「記録」について「文書」の関係から5つにまとめた。この表ですべての欄に「文書」とあるのは「記録の意味のある文書」である。これを見ると、結果的に、文書と記録の使い分けはCDや付属書Aのほうが明確である。なお、FDISは推定である。
この表は文書と記録の間をさまよっているISO14001の改訂プロセスを簡潔に示している。

番号
要求項目
CD
DIS
FDIS
本文
付属書A
1
4.4.2訓練の記録
記録
要求削除
記録
2
4.4.3外部コミュニケーションの決定の記録
記録
文書
文書
記録
3
4.5.1パフォーマンス、関連の運用管理並びに組織の環境目的及び目標との適合を追跡(監視)するための情報
記録
文書
文書
記録
4
4.5.1監視機器の校正記録
記録
記録
記録
記録
5
4.5.3是正及び予防処置に伴う文書化した手順のあらゆる変更の記録
記録
文書
文書
記録
6
4.6マネジメントレビューの記録
記録
文書
記録
記録